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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの… もっと読む
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2022年1月の記事一覧

シックスデイズの捉え方 - エンデューロ日記 No.33

つい先日のこと。大阪府高槻市のバイクショップ「ビバーク大阪」が、2022年に同店が行うレース活動やツーリングの計画について発表する説明会が開催された。海外のラリー、ヨーロッパでのツーリング、ルーマニアクスやエルズベルグなどのハードエンデューロイベント、そしてFIMエンデューロ世界選手権。そのうちのひとつには、ISDE(FIMインターナショナルシックスデイズエンデューロ)も含まれている。ぼくは、そのうちで、ISDEについての説明を受け持つことになった。 ぼくはもともと、日高の

FIMハードエンデューロ世界選手権 - マリオ・ロマンのインタビュー No.238より

新たにスタートしたFIMハードエンデューロ世界選手権。ハードエンデューロライダーとして初めてフルシーズンでのコンペティションに挑んだスペインの職人は、しかし怪我に続く感染症に悩まされランキングは4位と低迷した。しかし「このスポーツはFIMのタイトルによって間違いなく発展する」と希望を持つ。彼がこのシリーズに期待するものとは何か。 Photo : Future7Media - Andrea Belluschi Words : Enduro21 editorial staff

女子メダリストに学ぶシックスデイズ仕様の造り方 - No.238より

一生に一度か二度、そんなチャンスをものにして世界最大のエンデューロに挑戦するからには、必ず実力の100%を発揮したい。そのためにはどんなバイクが必要なのか。 Photo & Text : Enduro21 editorial team ISDEを走るバイクとは? 同じKTMであっても、ISDEを走るバイクには大別していくつかのタイプがある。ジョセップ・ガルシアのKTM350EXCFや、テイラー・ロバートのKTM450SXFのように、市販車のような外観を持ちながら、かなり特

JEC 2021 - タイトルは飯塚翼に - No.238より

最高峰クラスのタイトル争いは北海道ラウンドで若手の2人に絞られた。その差はわずか6ポイント。すべてはSUGOの2日間に持ち越された。そこで待っていたのはすべてが試される最高のステージだった。 MFJ全日本エンデューロ選手権 R6/7 村田SUGO2デイズエンデューロ 2021年11月20-21日 スポーツランドSUGO Photos : Masanori Inagaki - off1.jp 重要なシーズンファイナル 開幕の広島でディフェンディングチャンピオンの釘村忠

山本アヤト、ついにG-NET制覇 - G-NET2021 R3 HINO HARD ENDURO - No.238より

G-NET全日本ハードエンデューロ選手権 第3戦 2021年11月14日 群馬県 Report and Images:Satoru Ii(ANIMALHOUSE) 26歳、山本礼人 10年目にして掴んだ栄冠 2021年は日本のエンデューロシーンが大きく動く年になった。JNCCでは馬場大貴が、JECでは飯塚翼が、そしてG-NETでは山本礼人が年間チャンピオンに輝いたのだ。共通するのは全員が20代で、そして初チャンピオンということ。異なるのは馬場はモトクロスIA、飯塚はモトク

G-NET2021 R2 ブラックバレー広島 - No.238より

G-NET全日本ハードエンデューロ選手権 第2戦 2021年10月17日 広島県 Report and Images:Satoru Ii(ANIMALHOUSE) 歴史が築いた広島ルール 今年はG-NETポイント別付与 ハードエンデューロは他のオフロードバイクの競技と違い、全日本統一ルールというものが存在しない。モトクロスやエンデューロのようにMFJが統括している大会が存在しないことも、その理由の一つだろう。  現在の全日本ハードエンデューロ選手権G-NETは2010

ライア・サンツは新しいステージに - No.238より

ライア・サンツの功績を語る時、男女という枠を考慮するのは無駄なことだ。モーターサイクル史において誰も追いつくことができない偉大な足跡を残した彼女は、すでにスタートしたダカール2022で新しいステージに立つ。 新しいシート モーターサイクル史、あるいはモータースポーツ史においても、 歴史上最も成功した女性、ライア・サンツ。彼女は、トライアルで14のタイトル、スペインチームとしてトライアルデナシオンで優勝、そしてエンデューロ世界選手権で6度のタイトル。さらにダカールラリーでは、

人間とテクノロジーの挑戦 - エンデューロ日記 No.32

ツインシリンダーエンジンでトップカテゴリーのオフロード競技に挑戦する。もちろんイロモノとしてではなく、あくまで真剣に勝利を目指す。その過程を通じて生み出されるものこそが、芸術の光だ。モータースポーツを経済活動としか認識できないものには理解できない世界がそこには存在する。 アプリリアVツイン。イタリアのモータースポーツ魂、その結晶は、エンデューロ世界選手権で活躍した後、舞台を南米に移す同時に、450cc規制が行われたダカールラリーで短い期間活躍し、さらなるスピード抑制のために