【鑑賞】Silent 〜聴覚障害

いろんな感じ方、見方が知りたくて、
感想や読み解きをいろいろ見た。

わたしは聴者だけど、
「障害」「特性」「個性」というところでは、
7年ほど前にADHDグレーゾーンと診断されてからたくさん向き合ってきて、
ドラマでも受容していく過程が、過去の自分と重なるシーンが度々あった。


9話までで、氣になったところを。



” 紬(つむぎ)が取り乱してしまうから、
想(そう)が耳が聞こえないことは言わなかった”

湊斗(かなと)の言葉は、しっくりきていなかったけど、
すごく引っかかるほど意識的にも見ていなかった。
たしかに、紬よりも想を想っての方が確実にしっくる。

わたしも自分がADHDな所はとてもコンプレックスで、誰にも言えなかった頃、
大学の先生に母から伝えられていたこと、
ものすごい嫌だったことを思い出した。
だから、そこに強い違和感を抱けなかったことがとても悔しい。

でも、改めてこうして原点に立ち帰れたというか、再認識できてよかった。



6話では特に、
”当事者ひとりひとりによる”ということを改めて感じた。

想(そう)の姉が、想が耳が聞こえないのは遺伝性で、
”この子も耳が聞こえなかったらどうしよう”
と心配していること。
検査してもらって、そうでないとわかって大泣きするシーン。

耳が聞こえないことが、”かわいそう”が強まる表現ということも、
”ドラマだから誇張されている”という意見も、
とても納得した。

でも、”ドラマだから”で済ましてしまうのは、
もったいないというか、
それが常識になってしまって当事者が苦しんでしまうのは悲しい。
ちがう氣がする。

感動を生み出すことで、より影響を及ぼす作品になるかもしれない。
でも、現実とのギャップが広まるのは…と難しいところ。

耳が聞こえない方は、知り合いに一人くらいで手話を学ぼうとしようとしたことはあるけれど。
またそんな方と出逢ったらギャップを埋めよう。


途中で書くことを止めてしまって、うまくまとまってないけれど、
不完全ながらにここに残しておく。

恋愛ドラマとしてもだけど、
まちがいなく、「障害者」に対する見方や考え方を改めさせてもらえる作品だったと思う。
少なくとも、わたしにとっては。
社会にも影響力はかなりあったと思うな。

ひとりひとりが大切に考えられて、みんなが生きやすい社会に近づきますように。
素敵な作品でした。感謝。


2022.12.22

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