初小説書いてみた。『愛の形』
私のことは、誰も見えない。
だからいつも勘違いをされるんだ。
人によって私の捉え方が違うからね。
私は、すべての人間と繋がっているけど、人間は私のことを何もわかっていない。
本当に馬鹿な生き物だと思うよ。
私のことを、みんな欲しがるくせに私のことを何も知らないなんて。
お金と似ているのかな。
みんな欲しがるけど、欲しがるわりには、本質を知らない。
そーゆう人から私は全力で逃げるんだ。
じゃ、どんな人に僕が手に入るかって?
確かにな。
少しだけおしえてあげてもいいか。
私自身、何をしたら私が生まれるのかがあまりわかっていない。
ポンコツでごめん。
ただ、絶対に私が生まれない人はいる。
それを代わりに教えるね。
与えない人には絶対に私は生まれない。
いつだって私が生まれるところには、人の苦労や苦しみ、困難や問題が数え切れないほどにある。
何もないところに私は生まれないんだ。
私を強く感じてくれる人の特徴は、絶望をした経験がある人である。
この絶望と私は紙一重だと思ってくれていいぞ。
私は絶望と仲がいいから、知ってるんだけど、なぜ人は絶望すると思う?
君は絶望したことあるかな。
絶望とは、欲しくて欲しくてたまらなかったものを手にして、それが自分のものじゃなくなった時に生まれるものなんだ。
例えば、好きな人がいてさ、その人に好きになってもらうためにたくさんの努力をする。
できる限りのことを思いつくままに。
その中で、自分の愚かさや無能さに気づき、恥を知る。
でも、それが実り、好きな人と結ばれた。
しかし、その好きな人が交通事故に遭い、帰らない人となってしまう。
君は絶望するだろう。
絶望する理由は、ただ好きな人が死んでしまったから絶望するわけではない。
君が、沢山頑張って頑張って沢山のものや感情を与えた人が亡くなってしまったから絶望をするんだ。
逆も然りだろう。
君が、好きになった人は、君が死んでしまったら、絶望するはずだ。
この時に、多くの人は、私に気づく。
私は、与える人にしか生まれない。
与えずに生きている人には一生かかっても私を知ることはできないんだ。
生まれた私は一生消えない。
それが私の本当の姿だ。
想いこそ愛なのだ。
それが永遠なのだ。
続く。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?