このままここで

一人暮らしの快適さに慣れてしまったせいで、ここから新しくパートナーを探す活動をして、パートナーと親睦を深め、結婚をして、子どもを授かり、家族として機能していくまでの道程が長く感じられる。そこまでしたいと思える相手が見つかるなんて思えない。そんな面倒なことをするよりも、一人、好きなものに囲まれた生活をこのままここで続けていたい。


何事もエンジンをかける作業が一番エネルギーを要する。一度走り出してしまえば、あとは惰性で物事が進んでいくのだろうけれど、齢を重ねて体力がどんどんと少なくなっていくと、限られた体力を不確かな活動に費やしたくない。婚活でしょうもない人間に心の健康を削り取られてしまうくらいなら、一人でのんびりと趣味を満喫したい。


周りに結婚についてやいのやいの言ってくる連中がいたら、重たい腰を上げて婚活をしてみようという気分になるのかもしれないが、友達が少ない、かつみんなは地元で暮らし続けているので、「そろそろ結婚してみたらどう?」と私にせっついてくれるお節介は存在しない。このままだとずるずると一人暮らしが長引いてしまい、一生、一人で生きていくことになるのかもしれない。


40歳になったら、「孤独で死んでしまいそうだ...」と思う夜が来るのかもしれないが、今はただただ気楽、日々使えるお金も余裕があり、自分から縛られることを求めようとは思わない。まずい、このままだと本当にずっと一人のままで生きていくことになるかもしれない。ということに対してそこまで危機を感じていないのは、私という人間がもともと一人で生きていく用に造られた人間だったからなのかもしれない。とかうだうだ思っているとあっという間に40歳が来るぞ。

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