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いろんな問題の引き金になるハイアーチ

✅Deep Learning!    ☝️Clinical Experiences!

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✅ハイアーチは足部アーチ低下障害と言われます。足部アーチは扁平足に代表されるように低下することが多いですが、低下しないことも問題となります。代表的な問題は荷重時の衝撃吸収機能低下です。この衝撃吸収機能の低下は足部や足関節だけでなく、膝関節などより上位の関節の機能障害の原因になることもあります。

✅遺伝的にハイアーチになることも多いようですが、成長の過程で現れやすいと言われています。側弯症と同様に家族歴を聴取しておくと治療のヒントになるかもしれません。脳性麻痺や筋ジストロフィーなどの神経疾患に起因してハイアーチになることもあります。また、習慣的にハイヒールを履くことで足底腱膜が緊張し、ハイアーチになることもあります。

☝️痙性により足関節底屈位で接地せざるを得ない方はハイアーチになっていますね。この場合はハイアーチ自体が問題になるわけではないと思いますが。僕たちが介入できるのは足部の可動性低下や筋のアンバランスに起因した機能的な変化だと思います。今まで経験したハイアーチへの介入では足部の可動性低下に起因したものが多かったです。

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✅内側縦アーチの上昇は靭帯や筋の短縮・癒着などによる伸張性低下や機能不全によって起きることが多いです。靭帯では三角靭帯、バネ靭帯、長・短足底靭帯などが挙げられます。筋では前脛骨筋、後脛骨筋、長趾屈筋などが挙げられます。どちらも内側縦アーチの保持に関わっているもので、扁平足の時には低緊張や筋力低下が問題になる部分です。

✅下腿三頭筋はパラテノンの存在により足底腱膜と連結しています。これにより下腿三頭筋の伸張性が低下していると足底腱膜の緊張も高まり、内側縦アーチが上昇しやすくなってしまいます。また、下腿三頭筋の伸張性が低下し、足関節が底屈位になると前脛骨筋よりも長腓骨筋の作用が優位となり、内側縦アーチが上昇することも報告されています(DiGiovanniら  2007)。

☝️ハイアーチの方は経験的にも下腿三頭筋の伸張性が低下していることが多いです。また、足部回内の可動性も低下しており、足部外転の代償とともに荷重していることが多く、足部ではなく、膝関節などの近位関節の問題を訴えられる方が多いです。ショパール関節・リスフラン関節を回内方向にしっかりと動かしたりするだけでも症状が変化したりするので試してみてください。

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