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【試合後レビュー】これもまたサッカー 〜川崎フロンターレVSセレッソ大阪〜

試合前プレビューはこちら。

試合結果はこちら。

私的にはプレビュー通りの試合になった。
そのためにこの結果はかなり悔しい。

それでもこの敗戦を自分なりに納得するためにも試合のキーポイントについて言語化したい。

キーポイント①:追加点

この試合は前半戦は完全にフロンターレの試合と言っても過言ではないくらいの出来だった。

試合前の予想とは最初からフロンターレが相手を押し込む場面が続き、前半35分には先制点も取ることができた。
得点後も流れはフロンターレのまま決定機も作れていたが追加点は奪うことができなかった。

もし、前半の圧倒した試合内容で追加点を奪うことができていれば、相手の心を折ることもできたかもしれない。
しかし、1点しか取れず、相手は悪い流れの中1点で留めたという自信を与え、後半のアグレッシブさにつなげてしまった。

前節追いつかれた磐田戦もそうだが、どんなに圧倒してても1点差では相手は焦らない。
点差がない内は流れが来るまで待てばいいという気持ちになってくる。

逆にフロンターレは流れが良かっただけに押し返されると焦りが出始める。その結果2戦連続先制点を得ながらも勝ち点3を取れなかった結果につながった。

追加点を奪うことの重要性を再認識した試合となった。

キーポイント②:ロングボールへの対応

後半相手にペースを握られた要因として、ロングボール主体で攻められたことが挙げられる。

フロンターレの今節のスタメンのフィールドプレーヤーで180センチを超える選手は谷口のみ。
それでもロングボールの競り合いそのものはそこまで負けていないように見えた。

が、跳ね返した後のセカンドボールをことごとく相手に拾われ相手の攻撃の時間が増えた。
それは試合後のスタッツにも現れていて、前半7割以上あったポゼッションが6割近くまで押し戻されていた。

その結果自陣でのファウルも増えセットプレー二発で逆転を喫した。

では、どのような対策をすれば良かったか?
私は以下の2つの対策がとれたと考えられる。

1つはロングボールのキッカーへプレッシャーをかけ続けること。
ロングボールは相手センターバックから蹴られることが多い。
プレッシャーが十分に掛からなければキッカーはストレスなく制度の高いボールを自陣に放り込んでくる。

相手がロングボール主体の攻撃になった時点で前線にレアンドロダミアン、マルシーニョを投入しプレスの強度を上げて良かったのかと思う。

もう1つは、セカンドボールの奪取率を高めること。

ロングボールで攻められた際、跳ね返すことは当然としてその後のセカンドボールを以下に拾えるかが重要になる。

アンカーの大島もセカンドボールの取り合いで奮闘は見せていたものの、アンカー一枚で拾い切ることは難しい。
ベンチ入りしていればジョアンシミッチを入れて高さと中盤の守備強度を上げることができたが、トラブルかは分からないがメンバー外だったのはかなり痛かった。

それでも橘田をもっと早く中盤に戻すか、山村を入れて5バック気味で守るなども対策もできたのではないかと思う。
なんにせよ相手が戦い方を変え流れが変わり始めた段階で、こちらもすぐに対応する必要があった。

結果、押し込まれ続け自陣でファウルを与えセットプレーからの逆転を喫してしまった。

キーポイント③:左サイド

最後のポイントとしてフロンターレの左サイドが挙げられる。

ここ最近の試合で毎回のように指摘しているが、左サイドバック、左ウイングの左サイドに問題を抱えている。

まず橘田の左サイドバックの起用だ。
橘田を左サイドバックで使うことが、彼が中盤にいることよりもチームにメリットがあるのかが私は甚だ疑問である。

今節途中から左サイドバックに佐々木が入った。
結果だけ見れば逆転負けにつながる不用意なファウルを与えてしまったが、それ以外では広範囲の守備を見せ、さすが本職の左サイドバックといった印象を持った。

組み立て面では橘田の方が上かもしれないが、ディフェンス面ではむしろ佐々木の方が優れていると思うし、何より橘田を中盤で起用できないのが勿体無いとしか思えない。

左サイドバックで計算できる選手がいないのであればまだしも、一定以上のクオリティは佐々木は持っていると思うので左サイドバックは本職の佐々木に戻してほしい。

次に左ウイングについて。
今節は遠野が左ウイングに入ったが正直これと言った印象は無かった。

左ウイングとしてのプレスや幅を取った攻め方は遠野やチャナティップでは正直物足りない。

かといって途中からマルシーニョ、宮城といった左ウイングを本職とする選手を投入したが、多少良くなった程度で左ウイングが脅威とは言えなかった。

中盤を一枚減らしてでもより攻撃的なウイングというポジションを置いているのに、そのウイングが相手の脅威にならないのはチームとして痛手でしかない。

システムを変更するか脅威となる選手を補強するかしないと、黄金期のシステムにとらわれて自滅してしまう。

次節以降の左サイドのテコ入れを注目していきたい。

現場はよくやってくれていると思うが・・・

最後に、批判めいた投稿になってしまったが選手監督含めて現場はよくやっていると思う。
今節もセットプレーの失点のみであり勝っていてもおかしくは無かったと思う。
負けたというただの結果論での分析だ。

毎年のように代表級の主力が抜かれ、怪我人も相次いでいる。
そんな中毎試合勝利を求めて戦っているのはその姿からひしひしと感じられる。

それでもACL、天皇杯と2つのタイトルは既に失ってしまった。
残されたタイトルをリーグ3連覇を本当に目指すのであれば、夏の補強期間でフロントが動くのは必須である。

もちろん補強をすれば全てうまくいくとは限らない。
それでも徐々に首位と差をつけられている現状を打破するためには、強い変化が必要だ。

フロントが本気で3連覇を目指す気持ちがあるのなら、それを目に見える形でサポーターへ見せてほしい。

次節は7月6日(水)ホームでサガン鳥栖が相手。
私は仕事でリアルタイムで見ることは叶わないが、結果を見ずに試合を観戦しようと思う。

次節、勝利のレビューを書けることを祈っている。

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