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チップ箱設置のすすめ



1991年。初めて海外に行って驚いたのはチップでした。


タクシーやレストランはもちろんホテルでもチップを置いておかないとベッドメイキングされてなかったりするよと聞きました。
初めての外国、チョー怖いのでとにかくチップを忘れないようにとビクビクしてましたがもちろんお金はない貧乏学生ロンドン旅行。
正直、キツい。1ポンドどころか50ペンスでもだいぶキツい。
でもセコイアジア人と思われたくない…
なんて見栄もプライドも常識も社会性もない頃です。
とにかくチップなんて払いたくないセコセコケチケチの若者だった私です。


あげたくない。でも怒られるんでしょ?
といったレベルで泣く泣く仕方なく10%いくかいかないかギリギリのチップを置いたり渡したりしていた1ヶ月滞在の中、普段の食生活はスーパーで買い物、もしくはケバブ屋のテイクアウェイで済ましていました。
でも一回だけ友人がお気に入りだというレストランに行きました。


レストランってチップ20%置いておかないといけないと聞いてます。
早速お会計。
5人で飲んで食べて合計約125ポンド。
安いって聞いてたけどまあまあいってるな…ということは待てよチップはというと25ポンド。
為替が1ポンド250円くらいの時代だったので追加のチップが約6,250円。
ひとり5ポンド約1,250円。
マジかよ!
エクスチェンジで迷ってたレコード買えるじゃん!
20歳そこそこのセコセコケチケチ野郎は叫びます。
うーん、でもまあ置かなきゃね、チップ。えーと…

「なんかキリいいしみんなでまとめて20ポンド置いておけばいいかな?」

と妥協案(セコセコ案)をボソっと言ってみました。
すると当時ロンドンの住んでた友人のひとりが言いました。

「そんなとこケチるから彼らが私たちなんかにサービスしたくないのよ。」



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