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1999


レコードがたんまり出る秋ですねー。
しかも高い。
安いは悪ですよ。
そもそも今どき安い方がおかしいのです。
安いならば何かしてると疑った方がよろしいほどです。

と言いながらウチだって一応、他の業種と比べたら圧倒的にアホみたいに低い利益率でやってるんですがご周知のようにやたら高いと言われるわけで、しかしカルチャー業界は足し算引き算などは無視してこその表現活動と呼ばれる場所ですので(算数ができないとも言う)そう思われても仕方がありません。
だから全無視です。



だってそれだからこそあの時代、全く儲かってもないのに算数できずに儲かってると勘違いしてバブっていた諸先輩達に私は散々おごってもらったので…いや、待てよ。
思い返せば1995年くらいからはそんなことなかった気がする。
全然おごってもらってないっ!
一切バブった時代もバブった場所にも生きてないのに生まれた頃から身も心も脳もバブっていた私がおごりまくっていた記憶しかない。
お金もないのに。

そう考えると日本の音楽業界、というかド・マス以外の音楽業界は既にその頃には終わってたのだな。
つまりスウェディッシュ・ポップのザ・カーディガンズが日本で100万枚くらい売れたくらいが最後だったのかもしれない。
それはきっと1995年。



カーディガンズが売れたのは渋谷の人たちが盛り上げてくれたからと言ってるから、と小山田くんが皆を誘ってくれカーディガンズ主催の飲み会に友人たち20人くらいが呼ばれて飲んだのは(というかレコード会社の人がやってくれたのだと思うけど)たぶん1994年。
繰り返しになるけれどもそのザ・カーディガンズは1995年の2枚目のアルバム「ライフ」がさらなるバカヒットして、だからでも実は渋谷系やらもその頃が頂点でその後は徐々に終わりに向かっていた、と思う。

下北沢にあったクラブZooからのSlitsがなくなったのはちょうどその頃だし、明らかに何かが終わっていた。
「時代が終わった」というより具体的にそれまでのモノや人たちがなんだか上手くいかなくなっていた。
それが「時代が終わった」というのかな?


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