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エッセイ139.ホットヨガ(1)

ヨガをする人を、ヨギと呼ぶらしいです。
私も、6月なかばからヨギに返り咲きました。
ヨガ、お待たせしました、またいい汗かかせていただいています。

私は2019年3月から1年ほど、J..というスポーツクラブの
ホットヨガ部門に1年間通っていました。

あちこちガタがきていたので、少し運動しようと思って始めました。
数週間のうちに50肩がまず治り、次に膝関節が治って、
本当にありがたく、ずっと続けるつもりでいました。

ところがそうこうするうちに、コロナ騒ぎ。
しばらく人の集まるところは遠慮しようと、休会しました。
そしてコロナが収まる様子が見えないので、一旦退会したのでした。

そのあと、オンラインの時代が到来し、仕事量が増えました。
1時間の仕事のためには、準備や宿題、教材作りもあります。

机に座りきりの毎日が長い間続きましたら、膝痛がぶり返しました。
水が溜まって正座ができず、立ち上がると膝が曲がって伸びず、
すっ、とは立てず、原人の人のようにしか歩けませんでした。

けれどもずっと膝クリニックに通ったおかげで、
正座はまだできませんが、無理しなければヨガはできるようになりました。
ハムストリング、内転筋、股関節などが硬いと
膝痛の原因となるとのことで、教えてもらったエクササイズに励みました。
でも、ついさぼりがちになってしまうので、
自分を追い込むために、もう一つの治療というつもりで、
ヨガを始めることにしたのでした。

ジムやヨガの世界も、コロナのせいで苦戦しています。
私は、今はクローズしてしまったJヨガスタジオのヨガマットに、
今回のスタジオに吸収されたLヨガスタジオのシートを敷いて、
おそるおそるホットヨガを再開しました。

普通のヨガとホットヨガの違いはいろいろありますが、
一番感じるのは、ホットヨガの方は、キレッキレのヨギの方が多い、
ということです。


先生が素晴らしい美ボディであるのは当然ですが、
皆さん年齢に関わらず、無駄なお肉がなくて、
普通よりずいぶん布地の少ないようなヨガウェアが普通です。

普段は絶対にノースリーブを着ない私でさえ、
袖がついていると動きが阻害されますので、渋々ノースリーブです。

しかし、先生や、他の大半の皆さんと同じような、
レーサータイプのブラが丸見えな、申し訳程度のトップスとか、

レスリング選手の着るような、
「着てないわけではない」ぐらいに、ストラップだけみたいなトップスとか、

なんなら上半身はブラだけとか。

そういうのは、さすがに着る勇気はありません。

スタジオは、床が艶のある黒い石のパネルの岩盤ヨガです。
レッスンのほとんどが、ナイトクラブ並みの薄闇の中で行われます。
鏡に映るのはシルエットで、それが低いところにある照明に照らされ、
浮かび上がっているのはなかなか素敵です。
照明の具合によっては、石の床に各々の姿が、反対にすっかり映り、
まるで水の上に浮かんでヨガをしているようです。

どなたも、先生の真前にマットを置くのは恥ずかしいと見え、
私がギリギリに駆け込むと、先生の前だけぽっかり空いています。
私だっていたたまれませんが、他にスペースがないので、
恥ずかしさに耐えて、そこに座るしかありません。


先生方の間ではおそらく、

今度入ったこの人は膝の悪い人。
無理したり、バランスを崩して転がって、頭などを打ってはいけない。

ということが共有されていると思います。


受付の方も、先生方も、レッスンが終わると、

大丈夫でしたか、無理しないでくださいね。

と、いたわってくださるので、恐縮します。

レッスン中はどの先生も、

はい、頑張れる方は後ろで手を繋ぎましょう。
膝の痛い方は無理せずに安楽座でいいです。

膝の痛い方はどうぞ寝ていてくださって結構です。

などと、特別のコメントをくださいます。

皆さんが、同じ星の人とは信じられないようなポーズ(人間?!)
・・を取っている間、私はよく、小さくなって座っています。
「膝の悪い方」はあの人ねと、はっきりわかります。
これも恥ずかしいですが、仕方ありません。

体の柔らかい皆さんが、ぺったり床に体をつけているときに、
一人だけ立体的になっているときも恥ずかしいですが、
体が硬くて、これはもうどうしようもないのです。
でも仕方ない、無理して膝がボキッ、とでもなったら本末転倒です。

今日の自分が一番若いという表現がよくされますが、
今日の私が一番体が柔らかい、ということも言えそうです。
1mmぐらいは曲がるようになっている気がするのです。


そういえば、だいたい いつも暗くて自分の姿が見えませんので、
先生や他の人を見ているうちにいつのまにか、
自分もその一員になったかのような錯覚をしてしまいました。
(赤ん坊を育てている時、自分のほっぺもつるつるのような錯覚をするのと似ています。え、私だけ?)

でもあるとき、照明を明るくする先生の時間に当たり、
先生の直近に座ったときのことです。
真前の鏡に堂々と映る、すごく立派な自分の体を見て、
かなりショックを受けました。

これが、膝を治すためでなかったら、

泣きながらやめちゃう、

ぐらいの衝撃でしたが、大丈夫 もう立ち直りました。

立ち直り早いです。
ここで、恥ずかしいからってやめていたら、
もう何十回もやめていなければなりません。

私の第一の目的は健康のためです。
そのため、近くにある「中高年老年の人が楽々と続けられる」という、
サーキットトレーニングもちゃんとチェックしたのです。

そこの誘い文句は「膝痛、腰痛の方」「お腹のたるみの気になる方」で、
ポスターの中の人も、年齢はは私ぐらいか それ以上で、
白髪の元気な皆さんです。

キャプションをつけるのなら、
「老いてなお盛ん」・・・かな?

そっちの方が自分に合っているに決まっているのですが、
ギリギリ許されるかなと思って、ヨガに通っています。

まだ3週間しか通っていませんが、なるべく毎日行くようにしていまして、
膝の方もだいぶいい感じです。

急に立ち上がっても、
以前は20歩ぐらいは腰と膝が伸びませんでしたが、
今は5歩ぐらいでまっすぐになります。
原人から、クロマニヨン人ぐらいに出世しました。


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ヨガについては、いろいろ書きたいことがありますので、
「私でもできるかしら」
とお迷いの方のためにも、もう少し書いていきたいと思っています。

大丈夫です、原人でも私でも、猿でもヨガはできます。

続きます。

サポートしていただけたら、踊りながら喜びます。どうぞよろしくお願いいたします。