エッセイ233.帰省(1)銀座ケントス
4日前から実家に来ています。
姉が手術をするので付き添いと送迎です。
あれほど外部から介護の支援があるのを嫌がっていた父ですが、
「術後は安静が必要なので、お父さんは、
ケアマネさんが保養所みたいなところを紹介してくれるそうなので、
1週間ほど泊まって、姉の帰りを待っていてね」
と説得しました。
当日は浮かない顔で、無言でショートステイに出発したそうです。
私は土日も含めて仕事はあるので、こちらから数レッスンの振替をお願いし、木曜日の昼過ぎまでレッスンをしてから、荷造りしてあったキャリーケースを引っ張って名古屋を出ました。
いつ帰るか未定だったので、自転車置き場に五日分払いました。
名古屋駅で、初めて見た「幕の内・昭和」を買いました。
これが大ヒットでした。
胡麻塩の型抜きご飯にカリカリ梅・見えないけど大きいシュウマイ・ちくわの磯辺揚げ・小さなアジフライと焼き鮭。薄いとは言え、甘い卵焼きにかまぼこに、ほとんど見えないけれども焼き鳥と、昆布巻き。牛肉のしぐれ煮と、よく瓶詰めにある、わらびとこごみの煮物がちょっぴりと、うずら豆。
全体に薄味で、おいしかったです。これを買ったからには、おかずをつまみに飲まなければいけませんので、プレモル500mlを入手しました。
実家に行かず、姉と待ち合わせて、ライブハウスに行きました。
コロナが始まった頃から、私が交代要員で帰省することがなかったため、ライブの好きな姉は全く出かけられませんでした。
出かけると父がすぐ携帯をかけてきて、「心臓が(他もあるけど)おかしい・・・すぐタクシーで帰れ」って言いましたのでね。
わたしなら電話に出ないけど、姉は優しいので、そういうことが重なって、出かけなくなりました。
新橋で降りて、重いキャリーケースを引っ張って、コリドー街をゴロゴロ進みます。学生の頃から見ると、本当にお店が変わりました。
美登利寿司は相変わらず外で待っている人が多かったです。
その前のビルの9Fの、銀座ケントスで姉と落ち合い、たくさん飲んで食べて、 ちょびっと踊って・・・午前0時のちょっと前に帰途に就きました。
家に帰ってもアドレナリンシスターズは静まらず、父のいなくなった電動ベッドをグイーンと起こして、並んで、「最後から2番目の恋」のビデオに録画したやつを見ながら、飲み直しました。
実家は、老人皇帝が支配する異世界なので、新しいものは全く入ってきません。なんならカセットテレコで音楽聴いています。久々にのんびりと姉妹で、ビデオのCMを飛ばしながら観るのも、なんか昭和でよかったです。
姉に会うのは母の四十九日以来なのですが、姉は自分は介護やつれで痩せ細っているのに、私にはあれ食べろこれ食べろって、勧めます。実家に行くと私は太ってしまうのです。
今日のケントスの出演バンドは、ホーンセクションが充実していて、特に、シンガー兼アルトサックスの女性が素敵でした。
極私的実家の数日。続きます。
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