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癌になって1ヶ月で治した話 vol.4

入院3日目からだいぶ暇になり、毎日体温と血圧を測ることの繰り返しで、経過観察の日々でした。

基本暇なので、毎日3食の入院食の成長が楽しみになって、入院生活を楽しんでいました。

また、入院中 暇だと思ったので、パソコンを持参してました。パソコンで何をやるかというと、動画を見るだけでなく、これまでの36年間の人生を振り返ってみようと思い、思い出のパワポを作っていました。
意外とこれが楽しい。生まれてから幼稚園、小学校と、それぞれの学校の時の思い出やその時の考えを思い出し、振り返りをしていきました。

ただ、最も楽しかったのが就職後のとこで、意外と自分の仕事だなと思える仕事を30-34歳ぐらいの時に出来たなと、やってた時は苦しかったけど何故か誇らしい思い出になったなと思えました。特に複数の海外でビジネスが出来たことが誇らしかった。

たぶん年齢を重ねた時に自慢する昔話になるんだろうなと思いましたが、高田純次の「説教・自慢話・昔話は、じじぃは抑える」を思い出し、いけないいけないと思いながら自分を褒めていました。

実は癌を告知された時に、ここで死んでも悔いは無いなと少し思っていたことを、ここで白状します。告知された後の帰宅の途で走馬灯のように人生を振り返ると、楽しかったなと。自分では誇れるなと。
この日は家族のことよりも自分のことを考えていました。

それでも、前述のように翌日には家族の未来について考えることができ、まだ生き続けたいなと揺れ戻ることになって良かったなと。
癌になると、こういう感じで、精神が揺れ動くのですが、この時は僕にとっては妻や小さな子供たちがいたことで、この世界に繋ぎ止められ、未来に向けて癌に打ち勝つという気持ちになれました。

この流れもあったので、僕にとって家族の存在は大きい存在になっていたんだと癌になって気付かされました。そのため、自分の人生だけでなく、家族の思い出もパワポで作ろうと思っていました。
この時にまた大部屋のベッドで作りながら泣くという恥ずかしいことをしていたのですが、コロナ禍でカーテンで覆われていたので、誰にも見られず良かったなと思います。(ウウっていう声は聞こえていたかもしれませんが。。。)

父親、母親、兄弟を振り返り、妻との出会いから結婚、子供たちの出産と振り返って行くと、去年産まれてきた0歳の下の娘の特徴や性格が分からなくて、ますます今後も子供たちの未来をまだ見ていきたいなという感情が強くなってきました。(このタイミングでベッドで泣いてました。)

また、子供たちが僕と同じように過去を振り返った時に、僕は彼女たちに多くのことを与えることが出来るのかと思いました。今回、父親や母親を振り返った時に、僕自身が多くのものを貰ったなと思い出し、僕も恥ずかしくないように、必ず娘たちにも繋いでいきたいなと思えました。
(今回、NOTEにこのことを記載しているのも子供たちが大人になって読んでもらえるかもと思い、記載してます。体質は遺伝する可能性もあるので。)

今回、癌になって入院して立ち止まることで、強い思いと方向性を見つけたことは自分にも家族にも良かったことかなと思います。

退院の日はあっという間にきて、手術入院して7日目に退院になりました。
退院前日の朝に起床後すぐの採血で、右腕を注射針でグリグリされて注射失敗事件が起きましたが、完全に病人扱いされず、体温も血圧も測られず、「明日いつ帰んの?」みたいなノリで看護師さんに扱われていました。

退院当日は、朝イチで帰りたいと伝えていたのですが、なかなか請求書が作成されず、お金が払えなかったので、10時過ぎに帰宅しました。それでも早いと思いますが、早く帰りたすぎて長く感じておりました。

帰宅は一人で帰ることになっていたので、帰宅途中に入院中食べられなかった大量のパンを買って、自宅に帰宅しました。僕にとっては、無性に食べたくなるものがパンだったようです。

途中、入院していたこともあり、徒歩10分ぐらいの帰路で息切れしていたので、体力落ちてるなと感じていました。

帰宅時には上の娘が泣きながら迎えにきてくれたことは非常に嬉しかった事でした。下の娘は知らないおじさんが来たみたいに泣くこともありませんでした。笑 至って普通。

退院して1週間は油ものや辛いものなどの胃に優しくないものの食事は極力避けて、食事に気をつかい、安静に努めました。
癌発覚して1ヶ月後の2月7日に、取り除いた癌細胞とその周辺の細胞の検査結果が出るということもあり、ソワソワしながら在宅勤務と家庭生活を過ごしました。


2月7日、結果発表の日。担当医に呼ばれるまで、緊張しました。

入った途端、担当医からは「大丈夫です」と。

少し大きな声で、「よしっ!ありがとうございます。」

と言ってその場をびっくりさせてしまいました。

その後は、淡々と細胞の病理結果の説明を受け、リンパ節への転移や胃の下層部への浸潤が無かった結果であることを知りました。

これで今回の癌との戦いはおしまいです。

癌発覚から完璧に1ヶ月で除去出来ました。よく出来ました。

一応、30代で癌になっているので、癌になりやすい体質だということで、4月にまた検査をして、長年検査を続けていくことになりました。

癌細胞といっても、元々は僕の細胞なので、ちょっと道を外した細胞と共に、仲良く付き合っていくしかないかなと。

毎年検査しなければならない環境に強制的にされたので、長生きすることは確定されました。(人知れず、亡くなってたら、ごめんなさい)

今回、癌になって家族の大切さを改めて感じました。今後も娘や妻にお世話になるので、大切にしていきたいなと。

人生も自分が誇れるだけでなく、大切な人たちが誇ってもらえるような生き方をしていきたいなと。

今後とも宜しくです。

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