見出し画像

癌になって1ヶ月で治した話 vol.2

2022年1月12日、再々検査の日。当日は紹介状と共に、細胞検査の結果を持参して、初診を受けました。
この時、僕自身は町医者から検査結果の詳細を聞いていない状況でした。

前述の通り、悪い細胞であることと、癌であること及び、癌の場所が胃の上部だととしか聞いていないので、胃の中は闇の中みたいな状況でした。

初診を受けると、「どこまで聞いている?」という問いから始まったので、「癌だということは知っている」としか言えませんでした。
すると、姿勢を改められ、細胞自体が非常に悪いことを伝えられました。

癌細胞には、『分化型細胞、未分化型細胞、印環細胞』という細胞の種類があり、未分化型になればなるほど、細胞としては悪さ(転移)をしやすいということを教えられました。

僕の理解だと、印環細胞はほぼスキルス胃癌になりやすいという認識でした。

僕の場合は、低分化細胞と印環細胞が含まれていて、細胞的には非常に悪い細胞だったようです。

治療方針としては、2種類あることを伝えられました。これは前もって勉強していた通り、①内視鏡での除去(ESD法)、②胃の除去でした。

僕の場合、細胞自体が悪いので、昔は胃の除去一択でしたが、最近の研究や治験により、細胞が悪くても癌が小さければ、ESD法が取れるとのことでした。
ただし、癌細胞が周辺に残存する可能性があるので、転移や再発する可能性が非常に高く、毎年のように検査をする必要があるとのことでした。

胃の除去に関しては、僕の癌細胞の場所が悪く、ほぼ全摘する方針でした。
除去に関しては、セカンドオピニオンも勧められましたが、胃を除去したくない気持ちが強く、ESDでいきたい旨を伝えました。

その際に、「将来どうなるか分からないので、胃に未来を残したい」と医者の前で平然と言って、全くレスポンスがなかったオチもありました。
しかし、この段階では、まだその病院では検査をしていないので、検査後に判断することになりました。

検査はCT検査と胃カメラを行いました。色んな書類に同意書を書いたり、問診票に回答したりと、この書類作業が面倒でした。

CT検査をした理由は、他の臓器やリンパ節に転移が無いかを確認するためです。方法としては大量のブドウ糖を点滴で摂取して、癌細胞を見つけるというものです。この時、大量のブドウ糖が体内に入るため、体が非常に熱くなりました。特に下半身が最も熱くなりました。
CTを受けている最中、やっぱりあそこが最もエネルギーを使う場所なんだなと思ってましたが、看護師さんにこのことを伝えることは出来ませんでした。

胃カメラは元々、鼻からやっていたので、「今回も鼻からで」と言ってみたら、鼻からの内視鏡は線が細いため、画像が荒くなり、癌の検査には向かないとのことでした。
初めての口からということもあり、しっかりと診てもらいたかったこともありで、鎮静剤を打って胃カメラを受けて、気づいたら終わっている状況でした。

再検査の結果は、CTでは他の臓器などに転移無しで、胃カメラでは癌の大きさも1cm程度でした。医者もこの検査結果で自信があったのか、ESD法で行うということになりました。

すぐに手術の日程調整が始まり、僕自身はだいたい1ヶ月後に手術かなと考えていたのですが、まさかの次の週で確定されました。
(そんな急に決まるもんなんだなと。)

細胞が悪いことも急なスケジュールにした理由かもしれません。今回の流れは、仕事が忙しい人は全く対応出来ない流れかなとは思います。こちらは運良く、職場環境が良く、在宅勤務で自由業(営業)ということもあり、スッとスケジュールが決まっていき、次の週に手術と決まりました。

これまで培った顧客のスケジュールに合わせる能力と、働いている環境によってだいぶラッキな状況だとは思います。

次の日は、出社して会社に報告し、癌の状況と手術の日程を報告しました。その際に高額医療制度という素晴らしい制度があることを知り、すぐに申請に行きました。高額医療制度については保険との関連で面白かったので、後述したいと思っています。その日を最後に出社せず、在宅勤務に切り替え、妻のサポートもあり、家から出ることが無くなりました。手術までに関係各所に報告を行い、仕事の調整を行いました。

胃がん.003


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?