世界のビッグバンドを巡る旅 part.2 今回は韓国、台湾、香港、シンガポールとアジア圏行ってみたいと思います。ビッグバンドは日本だけのものじゃありません。

はい、ビッグバンドファンです。今日は以前書いた「世界のビッグバンドを巡る旅」の第2弾ということで、今回は韓国、台湾、香港、シンガポールとアジア圏のビッグバンドを巡ってみました。ビッグバンドは日本だけのものじゃありません、ということで行ってみたいと思います。

ちなみに第一弾の記事はこちら

Asian Youth Jazz Orchestraについて

実は2015年に日本、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシアからオーディションなどにより選ばれた、総勢28名の有望な若手音楽家により編成される多国籍ジャズ・オーケストラ「Asian Youth Jazz Orchestra」というビッグバンドが結成され、ツアー活動もしていました。

メンバーも実に多様でディレクターはトロンボーンの松本 治さん並びにピアニストの片倉真由子さんと二人の日本人がつとめましたが、その他楽器は実に様々な国の若手ジャズミュージシャンが結集した意欲的なプロジェクトでした。メンバー一覧は以下に出ています。

残念ながら2016年にツアーを開催して以降の活動が出てこないのですが、またやって欲しいなと思います。

Saturday Night Jazz Orchestra(香港)

さて、まずは香港に行ってみます。調べてみると以下のようなサイトが見つかりました。

設立経緯を見てみると、2010年に広浜タカさんという日本人の方がビッグバンドを香港でも楽しめるようにということで設立したもののようで、そのメンバーにSaturday Night Jazz Orchestraの名前も出ています。名前は恐らくですがMonday Night Jazz Orchestraから取ってきていると思われます。

香港には「Blue Door Jazz Club」なんていうライブハウスもあるようで、ジャズの文化とビッグバンドの文化と合わせて広がってきているようです。

Taipei Jazz Orchestra=臺北爵士大樂隊(台湾)

次は日本とも縁浅からぬ台湾です。ここはそのままTaipei Jazz Orchestraという形でビッグバンドがあります。

Google翻訳で読んでみた限りですが、中国のプロのミュージシャンをメンバーに入れながら運営されているバンドのようでサックス奏者の李成宇が音楽監督兼指揮者として率い、メンバーはクラシック、ジャズ、ポップのプロのミュージシャンで構成、2011年にファーストバンドアルバム「KnivesOut」をリリース、2014年には「ローズローズアイラブユー」をリリースしているようです。

Thomson Big Band(シンガポール)

続いてはシンガポールです。Thomson Big Bandですが、結成は1993年です。2001年にはErnie WattsやEldee Youngといったミュージシャンとシンガポールのジャズフェスティバル「SIA国際ジャズフェスティバル」のオープニングで共演したり、タイの「バンコク・ジャズ・フェスティバル」のオープニングを務め、タイ国王の楽曲を演奏するなど精力的に活動を展開しているようです。

Thailand International Jazz Conference(タイ)

さてタイですが、ここはマヒドン大学(Mahidol University)を中心に開催しているThailand International Jazz Conference(TIJC)というジャズフェスに沢山ビッグバンドが出演していることが分かりました。マヒドン大学は1943年に国立大学として設立、創立まで遡ると1888年のシリラート病院設立になるそうで、そうした伝統もあり医学部がとても優秀な大学だそうです。wikiから引用。

タイムズ・ハイアー・エデュケーションの世界大学ランキング2017-2018ではタイで1位、アジアでは97位、2015年には、QS World University Rankingsによると医学分野では世界のトップ100の大学にランクされている。

というわけで、TIJCの公式YouTubeチャンネルに行きますと、昨年2020年に開催された模様も動画でアップされており、沢山のビッグバンドの演奏を見ることが出来ます。

中でもRSU Jazz Orchestra(RSUはランシット大学=Rangsit University)の演奏はなかなか聞き応えあります。

こうやって聞くと、どこの国でも大学生はエモいのが好きなんだなぁというのを実感しますね。

なお、残念ながら今年はコロナの関係で中止と発表されています。来年何とかまた開催につなげて欲しいなと思いますね。

Korean Jazz Orchestra(韓国)

そしてお隣韓国にもそのままKorean Jazz Orchestraがあります。ネットワークの関係で本家サイトにはアクセス出来ないのですが、Facebookのページに紹介が書いてあったので、Google翻訳にかけた内容をまとめますと、創立は2005年1月、その後2009年にはソウル市の専門芸術団体に指定されているそうです。少数のマニア層の為だけの演奏や外国曲をそのまま真似するところから、より創造的な形で曲を解釈し演奏することに苦心、また世代を超えたところで共感を形成できるように活動を続けているということです。確かにバンドメンバーも若いですし、近年K-POPはBTS(防弾少年団)を始めとしたアイドルがグローバルに活躍の場を広げており、そうした音楽業界の勢いというものを感じながら演奏活動に臨んでいるのかもしれません。

THE BRIDGE orchestra(日韓合同バンド)

最後は日韓合同バンドの「THE BRIDGE orchestra」です。このビッグバンドは、オーケストラ名の前についている「THE BRIDGE」という音楽企画の一つのバンドで、3.11東日本大震災を機に立ち上がった企画です。

企画発起人はPaul M. Gongという韓国のピアニストで、被災地に音楽を届けたいとなんと韓国から日本へ家族で移住をし、それ以来ずっとチャリティー活動を続けているそうです。

このGongさんは国立音大の出身のようで、このビッグバンドも国音出身の方を中心に結成されたようですが、地震から10年経った今も継続してチャリティーコンサートを開催されていて、その真摯な姿勢に胸を打たれます。

先日もこのコロナ禍でありながら、以下のようなリモート合奏企画を実施され、配信もされています。

いかがでしたでしょうか?こうして「ビッグバンド」という共通項で国をまたいで活動を共に出来るというのは本当に素敵なことだなと思います。以上、ビッグバンドファンでした~、ばいばい~


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