優しすぎるキャプテンだって、みんな違ってそれでいい
キャプテンに求められるものは「強さ」と「優しさ」と良く言われますが、「優しさ」に極端に偏ったキャプテンもいるのですが、それはキャプテンとしては失格なのでしょうか?
そんな問いから今回は始まりましたが、私の考えとしては「いいじゃない、みんな違ってそれでいい!」です。
なぜそんなことが言えるのか?私が見てきた中で、印象が強かった学童野球のキャプテン君をご紹介したいと思います。
6年生のキャプテン君、とっても優しいやつ。
決して怒れない、決して厳しくできない、常に根っからの優しいやつ。
だからこそ監督からはいつも言われること、それは「厳しく言ってやれ!」。
監督から言われた後、「(モゴモゴモゴモゴ)」と、本人的には厳しく言っているつもりようですが、何を言っているのか分からないほど小さい声・・・、決して強い口調で言えないキャプテンなのです。
毎回のように監督から「キャプテンとして、もっとしっかりしろ!」と大目玉をくらったって、
キャプテンの両親からも自宅に帰ってから「しっかりしなさい!」と言われたって、
厳しく言えない、キャプテン君。
例えば、エラーをした選手、どうやら気持ちが入っていないようで・・・この場合、どのようにキャプテンは言えば良いのか?
そんなキャプテンが私にボソッと言ったことがあります、
そんなキャプテンのこと、チームのみんなは知っています、
厳しくしろ!と怒られているキャプテンを見るたびに子供たちは気分が引き締まります、
こんな風にメンバーに思われるキャプテン君、なぜこの子がキャプテンになったと思いますか?それは・・・
「取り組む姿勢が良いチームですね」とどこに行っても褒められるのは、そう、この子が先頭に立ってみんなを導いてくれているから。
野球に取り組む姿勢が良い子とは、野球がうまいとか、そういうところではない場面でもしっかりと輝ける子のことを言います。
周りはみています、誰が道具を大事に扱っているか、粗末にしているか。
チームに必要な雑用を率先してやってくれるか、自分勝手なことしかしていないか。
監督がいなくても普段通りやるか、大人を見て態度を変えたりしていないか。
仲間を大事にしているか、相手が嫌がる言動をしていないか。
やっぱり周りはみています、どのような取り組む姿勢をしているのか。
キャプテン君、アリエナイ行動なんて見たことがない、常にアタリマエのことをアタリマエにこなすことができる子なんです。
それともうひとつ、キャプテン君の最大の特徴、それは・・・
私はベンチ付近から毎回のように試合をビデオ撮影しているのですが、必ず攻撃のときベンチから誰よりも大きな声で応援しているキャプテン君の声が入っています。
だから、毎回のように声が枯れちゃって、カバンの中には常にのど飴持参のキャプテン。
だから彼のことを周りのみんなは認めています。
「強さ」と「優しさ」を求められるキャプテンですが、私は決してこのキャプテン君を「弱い」とは思ったことは一度もありません。
子供たちにとっても、私にとっても、自慢できるキャプテンだから。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?