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【地球市民】”利他的な生命”である植物が私たちの進む道を導いてくれる

植物は”互いを支えあう社会”を築きあげ、人類が誕生する前から発展、進化してきた。つまり、人類よりも長い間、地球の王者として君臨しているのは間違いなく植物なのです。

その植物が進化の過程で取った戦略は、動物とは違う”動かないという生存戦略”であり、”周囲の生物を動かし周りの環境をコントロールしていく”ことで長く繁栄してきたのです。


さらに、植物同士、お互いにコミュニケーションをする生き物であり、防御態勢を進化させた植物は、物質を使って周りの植物だけでなく生き物にも様々なメッセージを送っている。これが”周りを動かす王者である”植物なのです。

そんな地球上の王者に、私たち人類は学ぶことは多いはずです。

”地球市民”というメセンを私たちが持つために、植物は私たちに教えてくれます。

NHK番組『ヒューマニエンス』「“植物” 支配者は周りを動かす」の番組内で紹介された”植物の生き方”から教わることができましたので、皆様にもご紹介します。


”循環”、それは地球の掟


巡り巡って私たちに帰ってきます、戦争の悲劇は・・・


私たちが知らない地球の絶対的な掟である”循環”というルールを植物はしっかりと守っています。そのことを植物の生き方を知ることで、私たちは学ぶことができます。

NHK番組『ヒューマニエンス』「“植物” 支配者は周りを動かす」の回でもそのルールを紹介してくれています。


危機を伝え合う植物のコミュニケーション


植物は匂いで周りの植物に危機を伝えているだけでなく、自分が食べられているときに”虫の天敵を呼び寄せる”ことができます。植物は動かない戦略をとっているため、自分で追い払ったり、攻撃することができないため、自分を食べている虫をやっつけてくれるヒーローを呼び寄せる匂いも発信しているのです。これが植物のコミュニケーションを使った防御態勢なのです。

NHK番組『ヒューマニエンス』「“植物” 支配者は周りを動かす」

しかし、この防御態勢こそ、地球の絶対的な掟である”循環”というルールを植物がかたくなに守っている特徴なのです。


実は攻撃している敵に対して植物の防御態勢には即効性はなく、時間がかかるものなのです。例えば、キャベツにつくコナガの幼虫が葉を食べ始めると、キャベツは匂い物質でコナガコマユバチを呼び寄せる。ハチが幼虫に卵を産卵させることで、間接的に自分を守る方法を植物は選びました。


そう、この防御態勢、即効性はなく、時間がかかるのです。これこそ”循環”というルールを守った植物の防御態勢なのです。


そんな植物の防御態勢について、番組出演者の稲垣えみ子さんと、埼玉大学教授の豊田正嗣さんはこう語っています。


稲垣えみ子さん
「でも、時間がかかることがいいのではないでしょうか?すぐにではなく、時間がかかってじわじわッと、すぐに相手を殺さずに、それが良いんじゃないですか?」

「苦み成分が出て消化不良にさせるという防御態勢ってすごいなと思った。猛毒を出した方が身を守るためには効果的だと思うが、”控えめに抵抗する”のが賢い。自分一人が繁栄してもダメで、みんなで繁栄する。でも、ちょっとほっといてという防御態勢は取る。」

NHK番組『ヒューマニエンス』「“植物” 支配者は周りを動かす」


埼玉大学教授の豊田正嗣さん
「幼虫を完全に猛毒で殺してしまったときに、花粉を運んでくれるチョウはどこに行くんですか?もしかしたら、進化の中で猛毒を作る植物がいたかもしれないけど、自分を最終的に助けてくれる生物も全部殺してしまうと、巡り巡って結果的には自分も死んでしまうかもしれない。

NHK番組『ヒューマニエンス』「“植物” 支配者は周りを動かす」


つまり、”利他的な生き物”として生存することで最終的には長く繫栄しているのが植物なのだということだ。


人間は戦争をして相手を徹底的に攻撃していますが、地球の絶対的なルールである”循環”によって、いつかはその悲劇は帰ってくる、そのことを私たち人類を早く気づくべきだと思います。

植物がかたくなに守っている地球の絶対的な掟である”循環”というルールを理解したとき、初めて人類は”地球市民”というメセンを持つことができる、私はそう信じています。

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