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年約2回の利下げ織り込みはやり過ぎ。金先ショートへ。BOEとWHOの見方。

英中銀は政策金利を7対2で据え置き。マーケットは利下げの可能性を直前まで5分5分で見ていたが、個人的には利下げを行うと思っていたため、今回のBOE の結果には失望。また、政策決定会合はいくつかの点でタカな内容だったと感じている。

一つは、年初からハトなコメントが Carney やVileghe などから出ていたにも関わらず、利下げを支持したのは前回と同じ HaskelとSandersのみだった点。
二つ目は声明文で、ビジネスアクティビティがピックアップしており、設備投資も回復しているとポジティブな見方を強調している点。
最後に1月末に離脱する Brexit については、迅速かつ秩序だった移行を想定しており楽観的である点。

ちなみに政策発表直前から GBP が上昇していたことについて、リークがあったのではということが話題になった。英国は他の経済データでも過去、明らかにリークがあったと思われる動きもあり、よくそういった話を耳にする。

米国4QGDP(1次速報)は前期比年率で+2.1%と予想+2.0%を上回る伸び。しかし、個人消費は+1.8%と3Qの+3.2%から大幅にスローダウンしている他、コア PCE も+1.3%と 3Qの+2.1%から大きく落ち込んでいる。輸入が貿易摩擦の影響で落ち込んだことが GDPの押し上げに寄与した格好で中身はよくないとの評価。

また、FOMC でインフレ目標に対するコミットが強化されたことを踏まえ、PCE の伸び悩みを理由に利下げを行う可能性を指摘する人も出始めている。マーケットは今年の利下げを1.7回まで織り込み始めている(金先のカープは9月と12月が濃厚)。しかし、個人的には予防的利下げの効果の見極めに時間がかかることや、米国ではコロナウイルスの影響が限定的であることを踏まえると、「行き過ぎ」と感じており、21年1月のFF金先をショートメイク(利下げ織り込みが剥がれていく方向のポジション。リスクオンサイドに近いポジションだが、米株は週末の窓を埋めるのを確認してから入りたい)。

WHO は新型コロナウイルスについて「国際緊急事態」 を宣言。貿易、移動の制限はしないと発表したタイミングで株や人民元のショートカバーが加速している。値動きからはリスク資産ショートがかなり溜まっていたと思わせる動きで、 その象徴的存在であった、金先は年約2回の利下げ織り込みを剥がしていくと予想。

引け後に発表されたAmazonの決算は非常に強い内容で、株価は時間外で10%近く上昇している。

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