米国クレジットクラッシュは止まらない
3/12に「クレジットクラッシュが起きつつある米国」と題してブログを書いた。
その時に「コロナウイルスが与える影響が旅行、航空会社、エンターテイメントなど様々な業種に広がっていることを踏まえると2015/16年よりも深刻かもしれない。」と書いたが、足元では予想通りとんでもないことになり始めている。
以下はこのサイトからとってきたクレジットスプレッドの推移である。(なぜかBloombergの接続が悪く、前回と完全に同じグラフを作成できず申し訳ない)
さて、チャートをご覧になればわかるように米国企業のクレジットは2015/16の時以上に大幅にワイドニング(悪化)している。(ちなみに欧州も悲惨な状態になっている)
業種別で見れば、エネルギー企業、エンターテイメント、旅行などはもちろんのこと、「銀行」などの金融機関のクレジットも悪化しており、まるでリーマンショック前のような気持ち悪さだ。
マーケットではクレジットだけでなく、金や円、スイスフランといった安全資産までが売られドルが買われている。
こういったドルキャッシュへの換金需要もリーマン前に見られた現象と非常に似ている。
FEDやECBが様々な手段でマーケットにドルを供給し、クレジット市場を落ち着かせようとしているが、全くそうはなっていない。
これは街中から「トイレットペーパーが合理的な理由もなく」無くなるのとと同様に「みんながパニックになり市中からドルがなくなっている」とも言えるが、本質的には長年積もり積もった企業の債務バブルが裏にあるのは間違い無いだろう。
その点についてはこちらの記事で詳しく書いたつもりなので、興味のある方はご参考にしていただければと思う。
引き続き、夜も眠れない相場が続いているが、どうか皆様も体調を崩さないようにお気をつけください。
ニューヨークは街中から人が消え、ゴーストタウンのようになって来ています。
では。
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