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ニューヨークはリスクオフを気にしない。米国時間は株価全戻し。

感染者の定義を変更したことで、湖北省の感染確定者は急増。湖北省以外の省は定義を変更していないようなので、今回のようなケースが中国全土で起こる可能性はあるが、マーケットは過去の数字として提え、比較的安定した動きとなっている。
(個人的には、日本の帰国便の感染率が約1.3%ということを考えると、中国はまだ数字を過少報告しており、武漢の人口(1100万人)を踏まえれば 14.3万人の感染者数がいてもおかしくないと思うが)

一方、米国の資産については、パウエル議長がコロナウイルスについて“Closely monitoring”と話していることに加え、経済見通しを変える必要が出てくれば政策を調整するとも話していることから、米株と米金利は支えられるとの見方は変えていない。(本日も米国時間に入ると、アジア/ロンドン時間のリスクオフを全戻ししている)

一方、週末リスクやコロナウイルス自体の行方を見極めるのは難しく、リスクオン・オフのどちらか一方に賭けるよりは、両方ともロングして、金融相場(株も金利も買い)にベットするのが最善だと考える。

本日は米金利がNYのオープンから売られ始めたが、①予想を上回るCPI、②大型起債と30年入札による供給要因、③英財務相の辞任による英国債売りが重なったことが背景。

記事によると、英国ジャビド財相はジョンソン首相による財務省アドバイザリー解任に反対し、辞任したとのことで、これまで財政規律を重んじ、ジョンソン首相のバラマキ政策を止められる人物と捉えられていただけに、英国の金利上昇と GBP 高につながった。

後任の Rishi Sunak 氏は元 GSで自身のHFを運営していたこともある人物だが、実際の財政運営はジョンソン首相の意向が強く働くと思われる。減税などの財政拡大が早期に決まる可能性も出てきており、そうなれば BOE の利下げも後ずれすると考えられる。

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