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ここからは金融相場再開か?米株ロングへ

ADP雇用統計
1月は291kの増加と前月199kから加速。これまで低調だった中小企業、建設業、製造業もしっかり伸びており、極めて強い数字。1月はポーイングの737MAX 生産停止で、サプライチェーンを中心に雇用が心配されたが、今のところ杞憂のよう。金曜の NFP雇用統計では 163kの増加が予想されている。

非製造業ISM
1月は55.5 と前月の54.9から更に改善。月曜に発表された ISM製造業も大きくリバウンドしたことから、センチメント系指標の回復がようやく鮮明になってきたと評価。

ここからは再び金融相場か?
1月はイランやコロナウイルスといったリスクで、予期せぬボラティリティがマーケットに提供されたが、足元の戻りは各プロダクトでパラバラ。リスクオフが極まったところからの戻りは「コモディティく金利く為替く株」の順となっているのは興味深い。足元で中国の原油需要は20〜25%減少し、世界全体で3%域少するとの見方もあってコモディティは特に冴えない。

一方で、FEDのバランスシートが着実に増えていることと、中国以外では感染拡大が限定的であることから特に米株の戻りは早くなっている。

ここからの見方は分かれており、まだコロナウイルスの影響を懸念する慎重派と、コロナウイルスの影響は織り込み済みで金融相場に回帰するとの楽観派に分かれている。
確かに前者の意見は至極全うで、日本のチャーター便で帰国した人の感染率は1.5%と高いことを考えると、武漢では 16.5万人(1100万人×1.5%) が感染していることになる。

しかし、個人的にはそういった実体経済への影響と金融緩和の効果 (中国の大規模な流動性供給と緩和期待、FEDのB/S 拡大など)を見比べたときに、少なくとも米株と米金利については金融環境が勝るとみている。

特に S&P500 は約270社の決算を終えて売上64%の企業が、利益は75%の企業が予想を上回っている。また、アイオワ州党員集会の評価も民主党のグダグダ感とトランプの余裕っぷりが際立った格好で、民主党リスクが後退していることも後押ししている。

一方、米金利は年内2回の利下げ織り込みから、年1.4回弱まで利下げ織り込みを剥がしてきているが、ここから先の金先ショートは利食いゾーンと考えており、逆に長期債は10年1.68〜1.72%(現在1.65%)が買い場になるとみている。

ポジションは既存の金先ショートはキープながらここからは利食い方針、米株は新規でロングしている。
ちなみに昨日まで急騰していたテスラ株は本日暴落(▲17%) 。

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