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金融緩和的、でも下がらない米ドル

オーバーナイトはアップルが1〜3月期の売上見通しを達成できないと発表したことや、米政権がファーウェイなどの中国企業への締め付けを厳しくするとの報道で日本株を筆頭にリスクオフ気味。

しかし、米国時間にはトランプ大統領がツイートで、「議会で議論されている輸出を規制する案は完全なる誤りで、米国は輸出を増やしたい」と述べており、このリスクは一旦忘れてよさそう。

現在、民主党大統領選候補の3位につけるブルームバーグ氏だが、明日 19日のTV討論会に参加することが決まっている。 ブルームバーグ氏はニューヨークでこそ有名な人物だが、全国的な知名度は高くない。しかし、莫大な資産を背景に一気に3位まで追い上げており、大統領候補戦の台風の目になりそうだ。

報道によるとブルームパーグ氏は、金融取引税の導入など、総じてウォール街にネガティブな政策を主張しており、本日の銀行株下落に繋がっている。

NY 連銀製造業指数(2月)は12.9と予想の5.0 を大きく上回った。期待指数は1月と変わらないが、現況の新規受注などがしっかりしており、悪くない印象。

NY の朝方はこの指標で金利と株を中心にリスクオフが巻き戻されていたが、その後は行って来いで動意に欠く展開。

一番目立ったのは、ドル買いで DXY は99.40 を超えてきている。特に SEKや NOK を含むユーロ圏の通貨が弱い。米国の金融環境(Financial condition index)は 2020年も緩和方向にあるにも関わらずドル高になるのは興味深い。

通常、今のようにFED がバランスシートを拡大し、金利も低下していく環境ではドル安になることが多く、今のようなディカップリングは2019年より前には見られなかった。

先日の GPIF の話 (1月にドル円を買っていた?)と同様に、欧州でも城内の運用先が乏しいため、やなく米国に資金が向かっているのだろう。

ちなみに2月の第一週も本邦勢が1.6兆円近く中長期債を買い越している。1月もドル円が108円から110円に上昇したが、チャートも似たような形になっている。2月の対外証券投資の詳細が発表されるのは3月の為、蓋を開けてみるまではわからないが、2月のドル円上昇も GPIF であった可能性はあるだろう。

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