見出し画像

空間と作品 アーティゾン美術館

2024年10月14日までアーティゾン美術館で開催されている「空間と作品 作品が見てきた景色をさぐる」へ行って来た。現在美術館などで保存される有名な作品は、元をたどれば誰かのために、何かの目的で、どこかで飾られていた。その後公共的な楽しみとなるまで、作品は何人もの人たちに受け継がれ、大切に保管されてきた。

この企画展では、個人的な作品として扱われていたころのことを想像して、作品と空間を通常とは異なる方法で鑑賞する。

元は「祈りの対象」であった「円空の仏像」から展示ははじまる。

ピサロの絵とダイニングテーブルという空間をとおり、

「腕を組んですわるサルタンバンク」パブロ・ピカソ作がピアニストのウラジーミル・ホロヴィッツの家に飾られていたころの写真をみることが出来る。

こちらがアーティゾン美術館所蔵の現在の絵。

下のように家具と共に展示されているコーナーもあり、実際に展示している椅子に座りながら絵を鑑賞できるスペースもある。

マティス、モネ、岸田劉生など、有名なアーティストの作品を使用し企画展を完成しているが、ほぼ同館が所蔵する作品というのがすごい!!

一番驚いた同館のコレクションは、

シュメール「女の胸像」紀元前24世紀  閃緑石

古代エジプトと並んで古い歴史の記録をのこした優れた文明、シュメール。この作品の紀元前24世紀って。。。。何故ここに?というくらい驚きでいっぱい。

その他展示の順序とは異なるが、感動した所蔵品をいくつか。

ジョルジュ・ルオーの「ピエロ」。ルオーの作品はどの美術館で出会ってもドキッとする存在感と神聖な雰囲気がある。

横山大観の「神州第一峰」。私は西洋美術ばかり紹介しているが、貴重な日本美術も多く展示されている。

菅井汲の「岡」。現代アートも多くコレクションしている。

野見山暁治の「あしたの場所」。

今回の企画展でもアーティゾン美術館の所蔵品を惜しみなく展示してくれている。大学生の息子は予約して入館時に学生証を見せれば無料。株式会社ブリヂストンの創業者・石橋正二郎さんが創設したこの美術館がどれだけ日本国民、外国人に楽しみを与えてくれているか。尊敬。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?