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対価を求めるのは人間の性(さが)

思うような反応が返ってこない人には労力をかけなくていい

この歳になって、そう思うようになりました。
遅すぎるくらいですが。

自分で事業をするようになって、あらためて痛感しているというか。
反応の良い人は本当にレスポンスが早いんですよね。そういう人と仕事をすると、ほんとに気持ちが良いです。

タイトルの「対価」というのは、労力に見合った対価のことです。
相手への気遣い(物心両面)が大きければ大きいほど、それに見合う結果が来ないことはストレスになります。

だから、逆転の発想をすることにしてみました。

対価を求めるのは人間の性だから
それを前提にして
過度に労力をかけないようにしてみる

たとえばメールやLINEの連絡。
送る時間や文面、何度も推敲して、失礼のない(誤解の生じにくい)内容になっているか確認して送信する。
これはとくにビジネスの場合、社会人として当然のことなのですが、自分では魂込めたつもりの連絡になかなか返信が来ないと、すごくストレスです。

かなり待った挙句、「了解です」と返事が来ればましなほうで、連絡が来ないこともあります。

そういう相手はいっそ追いかけないと決めてしまうと、ずいぶん楽になることに気がつきました。

あるいは
あまり労力をかけずにサクッと連絡して、後は気にしない
→連絡が来ればOKくらいにハードルを下げた状態で連絡する

思うような反応が来ない相手をなぜ深追いしてしまうのでしょうか?

そこにはどうやら「かけた労力に見合う結果を回収したい」という気持ちと
「代案を考えたり、別の人に新たにアプローチしたりするほうが大変」という気持ちがありそうです(自分調べ)。

書いていて自分でも笑えたのですが、これってパチンコにハマる感じと似てませんか?
「ここまでお金を突っ込んだんだから回収せずに帰れない」とか「今さら別の台に移る方が効率悪いんじゃない?」みたいな(笑)。

まあ、パチンコの話は置いておいて。

思うような反応が返ってこないストレス、私も組織に所属していた時はよくありました。
後に回せない仕事やどうしてもその相手と一緒に仕事しないといけないことが今より多かったのも事実で、深追いしたくなくてもせざるを得ないことも多々ありました。

そして、そんな時、その原因が自分もしくは相手にあるという考え方もよくしていました。

思うようにやり取りが進展しない原因を「人」に求めていたんですね。
でも実際には、原因が「状況や環境」にある可能性も大いにあるんですね。
たとえば、相手は前任者から担当を替わったばかりで他の業務に追われているとか、他の仕事で大きなミスをしてリカバリーに追われているとか、家族の介護が必要になって仕事を休みがちになっている、とか。

それで私への返信が後回しになっている。

理由があるならちゃんと言ってよ、とか
どんな理由があるにせよ、連絡くらいできるだろう、とか
そういう意見はごもっともです。相手の事情が分かれば、多少こちらのストレスも減るってもんです。

まあ、それはそうなんですが、この記事でお話ししたいのは「そういう相手はいっそ追いかけない」(そこに労力をかけない)ということなんです。

ちゃんとできない(事情がある)状況をなんとかするより、他に「反応の良い人や状況」がないかを探すほうが案外、早道だったりします。
この切り替えは相当、深追いしてからだとなかなかやりにくい(切り替えにくい)ですから、早めに判断するのがベストです。

その人(その案件)を追いかけるのをいったん横に置いて
他にも可能性がある、とか
まだチャンスはある、と思えれば、まずはこちらの気持ちが楽になります。
その気持ちや時間の余裕が新しいアイデアを生んだり、新しい人との縁をちゃんと運んできてくれます。

ずいぶん経ってから、思うような反応がなかった人から(相手の状況が好転した後に)ふと連絡が来ることもあります。
その時はあっさり「おかえり」的に出迎えたらいいのです。
「追いかけて、追いかけて、恨み節」になっていると、感情的になって受け入れられないことがあるので、いずれにせよ深追いしないというのは、良いやり方のように思えます。

よく言うじゃないですか。
ひとにお金を貸す時は、返ってこない前提でもいいとおもえる金額内で貸す、みたいな話。

あれと同じです。

対価が返って来なくても構わないくらいの範囲内でまずプチ労力を注ぐ。

返って来なければ、労力をかける先を切り替えるほうがメンタルヘルス的には良い。

最近はそのことを実感しています。

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