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【仕事】社長という人間

きょう3月31日で、社長が退任した。
サラリーマン社長で、子会社社長なので、世の中的には役職定年であり、人事異動の一つである出来事だった。
それでも大げさに言って経営幹部という立場になって、社長という存在が身近に感じられるようになり、初めての社長交代というのは考え深いものだ。

その方には多くのことを学んだ。
そしていつも気にかけてくれていた。
わたしにとっては大変にお世話になった存在だ。

年功序列の色の濃い会社にあって、若くして役員になり、役員生活も20年近い異色の経歴なのだから、尊敬に値する存在だった。
苦労に苦労を重ねて最後まで苦労の会社人生であっただろうが、その思考は常に未来志向で、的確だった。

この簡単とは言えない4年間の舵取りは実に巧みな経営者であった。
従業員数数万人の大きなグループの子会社社長という立場はややともすると民間の天下り的な役職であるが、経営センスはまるで創業社長のようなアグレッシブさを感じた。

それだけに敵も多かっただろうが、それもものともしない力強さが、この難しい4年間においては効果的だった。

残念ながら多くの社員はその力を身近なものとして感じ、敬うことはなかっただろう。

それでも歴代を考えても素晴らしい社長だった。

そんな社長の最後の日、幹部だけの送別会でご一緒できたことは感慨深い。

最後まで事業に情熱を燃やし、社業の発展を考えていたその人の意思を継ぐというのは半端な覚悟ではできない。
サラリーマンの多くはその必要もない覚悟を、あえて自分ごととして考えたいと思える存在だった、

長きにわたりありがとうございました。
大変お疲れ様でした。

明日からもわたしはただの部署長ですが、それでも志は社長の右腕として進んでいきます。

都会で実践できる農ライフ、読書、ドイツ語、家族などについて「なぜかちょっと気になる」駄文・散文を書いています。お読みいただき、あなたの中に新しい何かが芽生えたら、その芽に水をやるつもりでスキ、コメント、ほんの少しのサポートいただけると嬉しいです。