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掲載誌へのおたより/230813




5月頃に書かせていただいた雑誌からお便りが来たそうな

少し前に編集者さんからそれを受け取っていたものの、お返事せずにいたのでここでお返事としたいと思う。

基本的に病院や医療機関にのみ置いている「こころの元気プラス」に、私が2年前から社会人となり、そんな38歳に社会は甘くは無いけれど、仕事できなかった頃よりは遥かに良いので仕事ができること、同僚に感謝したい、みたいな内容。
いつもここに書いてあることを書いてある。

お便りの内容は精神を患いリタイヤし、高齢でもあり「なんで自分だけ」と思い、私の文章を読んで「感謝と謙虚さが足りなかった」と思ったそう。
そして仕事も無理せずに頑張りますという帰結だった。

高齢になって遥か年下の若造の私にそう言えるあなたはとても素直な素敵な人と思う。
自分の不足を認められる人そのものが少ないし、自分の不足を、私のようなよく知らん生意気な若造に言われても素直に受け取れる人はまぁいない。

だからあなたには幸せの切符が用意されているのではないかと思うし、思いたいし、思えばなるので思って欲しい。


▼思えばなる、を支持する保留▼



「なんで自分だけ」は若い頃は確かに思った。

今だってやる気も能力も悪く無いのに体調が悪くて働けないし、まぁ普通なら「なんで自分だけ」と思ってもおかしくないだろう。
0とは言わないけれどその思考は0に近く、おそらくそれは今までの挫折量足るを知ることを知っているからかと思う。

子供の頃から病み、20歳で本格的にパニック障害の診断が下りてからまともな生活ができていない。
いつも書いてるけど遊びも旅行も外食も「何もかも忘れて」楽しめたことはまだ無いし、体調が悪いから継続して働くこともできない。

これを書いた5月頃は就活中で、その後大企業に派遣として入り、念願の社会人とやりがいのある仕事、尊敬する同僚、上司に出会えたばかりだった。
そしてやはり体調を崩して2ヶ月で退職。

現在の私は迷惑かけて申し訳ない、のみである。
おそらくそれも挫折量足るを知ること、そして、それまでの努力量が関係していると思う。

「なんで自分だけ」か、と読みながら考え、まぁみんなそう思うんでないかなと思った。
否定も肯定もなく、みんな主観の中で生きているのだから、周りが「青い芝」に見えるのは仕方ない。

だけど、青い芝すら主観でしかすぎず、青い芝の持ち主もまた、こちらを青い芝と見ているものでもある。
そんなもんだ。

つまり比べるだけ無駄なのだ。

仕事をやむなく辞める
友達との約束をやむなくキャンセル

前者はこの2年で3回
後者なんて本気で数えきれない

やりたいことができないのが私の普通で、その期待をことごとく裏切られてきているのも私だ。
自分に裏切られてきている。

だけどそれも私で、そんな私でも人が羨むものをひとつは持っていると思う。
せめてそうならないように日々気をつける、しか無い。

「なんで自分だけ」は、不足にばかり目が行くという現れでもある。

不足は見えやすい。
白いキャンバスに沢山の白を垂らしても、一点の小さな黒は目立つ。
その黒の濃度に人は圧倒されがちだ。

だけど見えづらいけど白もある。必ずある。
それを頑張って見ようとするか、黒に反射的に反応してしまうか、そこも大きいと思うようになった。

白、探すのむずいんだけどね…。

結局再び無職になったし、これからどうやって生きていこうかな、と今考えている。
普通なら打ちのめされるんじゃないかなぁ。

でも経験上、打ちのめされている時間がもったいないのだ。

打ちのめされていても、
前に進んでいても、
時間は平等に流れる


と、頭ではわかっていても実行(納得)するのは難しい。
頭でわかっていればまだ良い方だし、わかっていても色々理由があってできない、はたぶん普通なんだと思う。

だけど不足に目が行きがちな人というのは逆に言うと課題を理解できる人とも言える。
課題を理解できる人は向上心があるとも言える。
正当化していないから。
あとは理解してやるか、やらないか、になるけれどそれはまた別の話。

40歳になって思うのは、メンタルでの仕事や様々な挫折を40歳以降に味わうのはとても大変だということ。
私とは逆で40歳まで楽しい思い出ができてしまっているからだ。
つまり、幸せを知ってしまっている。

そしてその幸せは、失った時に理解できるという皮肉つき。

8歳からパニック持ちで38歳まで働けなかった私としては、まず一般的な幸せを知らない状態なのである意味ラッキーなんだなぁと最近思う。

おそらくこの思考方法が足るを知るというもの。
この思考パターンになれるまでは時間がかかったけど、これはとても良いので、だから残りの人生はその思考をシェアしていこうと思うわけなのだ。

協調性は無いし、人と深くは関わりたくない。
気難しいらしいし、理解不能ともよく言われる。
だけどみんな幸せに生きて欲しいし、その方法を少しでも私が知っているならシェアしたいと思うのだ。

むしろ一番優しいのはわたしだわぁ。

ま、みんながんばろうぜよ。





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