英語にも部首がある

漢字の部首には意味があると日本で教育を受けたならばが知っているだろう。
「草冠」がついていれば、草花に関係する。
「氵」かついていれば、水に関係する。
実は英語にも部首に似たものがある。
本日はアメリカの小学校高学年から中学校くらいに学ぶ内容を軽く紹介したい。

部首の「へん」や「つくり」に当たる言葉は prefix, root word, suffix だ。

Prefix というのは言葉の最初についているパーツのことである。

例えば、restart 「再開」の中の re- の部分。
reuse「再利用」
return「戻る」
上記の例から推測出来るだろうが、re- には again「再び」や back「戻る」というような意味がある。

もう一つ例を挙げると、subtitle「字幕」のsub- の部分である。
submarine 「潜水艦」
submerge 「沈める」「水没」
sub-には under「下」という意味がある。

Root wordは、言葉の真ん中にある部分である。
全ての単語が必ずprefixやsuffix がついているわけではないので、真ん中というよりはメインの意味と考えてもいいかもしれない。

例を挙げると、bible 「聖書」のbibl- の部分だ。
Bibliography 「書誌」「参考文献」
Bibliophilis「読書家」「愛書家」
bibl-は「本」という意味である。

もう一つ例を挙げると、auditorium「講堂」「劇場」の audi- の部分である。
auditory 「聴覚(の)」
audience 「観客」「聴衆」
audi- には「聞く」「聴く」「音」などの意味がある。

最後にsuffix は、もう予想がついているかもしれないが、言葉の最後についているパーツである。

例を挙げるとaudible「聴こえる」 の-ible の部分である。
comparable 「比べられる」
credible「信じられる」
-able と -ible は able「可能」という意味がある。

もう一つの例を挙げるなら、 lovely「愛らしい」の-lyの部分である。
surprisingly 「驚きながら」「驚いたことに」
actively「積極的に」「行動的に」
-ly には characteristics of 「その特徴がある」という意味がある。
単純に root wordを副詞にすると考えてもよいだろう。

ちなみに下記二つは、prefix, root word, suffix すべてある単語の例である。

uncomfortable「居心地が悪い」「気持ち悪い」
  un- は not 「ちがう」「ではない」
  comfort は 「居心地」「心地よい」
  -ableは 「可能」

irregularly 「不規則な」
  ir- は not 「ちがう」「ではない」
  regular は「規則」「普通」
  -ly は characteristics of 「その特性のある」

英語も部首のようなパーツがあり、prefix, root word, suffix を覚えていると、初めてみる単語の意味を推測できることが多々ある。(全然違うだろ、と思うものもあるが)
基本的にこれが通用するのは、英語にはラテン語由来の単語が多く存在するからである。

検索エンジンで「list of root words prefixes and suffixes」「lists of latin roots」など検索すると一覧がたくさん出てくる。
似た単語をまとめて覚えるのにも便利である。
また、似た単語の違いを学ぶのにも役立つだろう。

とはいえ、検索で出てくるリストはとても長いものもあるが、アメリカ人全員がこの膨大な数の root wordなどを覚えていると思っては大間違いである。
漢字検定をお持ちの方など一部の人以外が、いろいろな部首の名前を知らない、忘れてしまった、という感覚と同じである。

興味を持った方はぜひ検索してみてほしい。
漢字の部首などと同じで、へえー、と思えるものがたくさんある。

蛇足ではあるが、このラテン語由来の単語は、スペイン語やイタリア語などとよく似ている単語で同じ意味のものがたくさんあるので、様々な語学のルーツを感じることができる。
important「大事」は、スペイン語イタリア語共に importante だったり。
delicious「おいしい」は、スペイン語でdelicioso で、イタリア語でdeliziosoだったりする。


What I want to say is that memorizing Latin roots helps you learn various languages.

何が言いたいかというと、ラテンルートはさまざまな言語を覚えるのに便利である。


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