mind という日本にない言葉

mind とは、日本語に訳すのがなかなか難しい単語である。
しかし、使用頻度は高い。
文脈によって訳し方が変わるので、今日はmind という単語のイメージを説明していこう。

基本的には「頭」という意味だ。
mind を絵にしろと言われたら、脳みその絵や頭部の絵を描く人が多いだろう。
実際にmind と画像検索すると、脳みそのイラストがたくさん並んでいる。

Keep in mind that ~
「~って忘れないで」「~を覚えていて」

よく使う、日本語の「頭の隅に置いておいて」「念頭に置く」などにあたるフレーズである。

Remember to keep in mind that  ~
「~ってことを忘れないで」「~を覚えておいて」

という言い方もある。
つまり厳密にいえばkeep in mind というのは、覚えていること、記憶すること、とはまたちょっと違うのである。
個人的なイメージとしては、keep in mindは、メモ紙を視界の角に貼って忘れないようにするような感じだ。
しかし、そんなのは研究者などがこだわるようなことなので、どちらも「忘れないで」「覚えていて」という風に覚えればよい。

come to mind
「思いつく」「思い出す」「思い浮かぶ」

こちらは元からあった情報というよりは、ぽっと浮かんだニュアンスになる。

If anything comes to mind, let me know.
「なにか思いついたら教えてね」「なにか思いだしたら知らせてね」

なにかアイディアを募っていたり、刑事ドラマで目撃者に警察が去り際にいうセリフである。
やはり頭や記憶に関係しているようなイメージである。

Be mindful of others.
「ほかの人に気を遣いなさい」「ほかの人のことも考えなさい」

こちらも子供のころよく学校で目にする、耳にするフレーズである。
他の人のことを念頭に置いているので「気を遣う」という意味になる。
しかし、これを命令形ではなく肯定文や否定文として使うと少し意味合いが変わる。

She is mindful of how much they did for her.
「彼女は彼らがどのくらい彼女のためにやってくれたかわかっている」
「彼女は彼らがどのくらい彼女のためにやってくれたか自覚している」

ニュアンスとしては、それを理解しているから気を遣っている、という脈絡で使われることが多い。


If I think of other phrases with “mind” pops into my mind, I’ll write another article. 

「マインド」を使うフレーズが浮かんだらまた記事にします。

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