Pet の訳は「ペット」だけではない

本日はペット関連の英語の話。
昔は飼い犬、飼い猫と呼んだようだが、今では普通に日本語でもペットと使うようになっている。(犬猫以外はきっと飼わなかったのだろう)
さて、この「ペット」という単語。
pet と書くのはペットショップなどでご存知の方も多いだろう。

ペットショップは pet shop と pet store の二通りがよく使われる。
はっきり言って違いはない。
しかし、pet というのは、飼っている動物以外の訳もあるのだ。

Go pet the dog.
「犬を撫でておいで」「犬を撫でてこい」

動詞として使われる pet は「撫でる」という意味である。

I like to pet my pet.
「(自分の)ペットを撫でるのが好きです」

このように、二回も pet を使う文が作れたりする。
こういう文は英語で結構作れるのだが、英語が難しいとされる要因の一つだろう。(だからフレーズで意味を覚えることを勧めている)

撫でるからペット(飼っている動物)なのかと思えば、実はそうではないらしい。
Online Etymology Dictionary(こちらの個人サイト)によると 「飼っている動物」としてのペットは文書に1530年代に書き記されていて、1620年代に「ペット(飼っている動物)として扱う」という意味合いで書かれているのだという。
「撫でる」として使われているペットは、1818年に初めて使われ始めたとか。

pet を使うフレーズは他にも色々ある。

What is your pet peeve?
「人の気になる癖はなに?」

pet peeve というのは「嫌なこと」「気になること」「生理的に受け付けないこと」「むかつくこと」である。

My pet peeve is someone chewing with their mouth opened.
「口を開けたまま噛む人はいやだ」「口を開けてご飯食べる人は生理的に無理だ」


他にも teacher's pet という表現がある。
あまりいいニュアンスでは使われないことが多いのだが、「優等生」や「先生にゴマをするようなやつ」という意味がある。

He is such a teacher's pet.
「先生にゴマ擦ってばっかりなやつだ」「優等生ぶってるやつだ」「いい子ぶってるやつだ」

What's bad about being a teacher's pet?
「いい子ぶって何が悪い?」


最後に形容詞として使う pet がある。

He has a pet rock.
「石のペットを持っている」

pet rock というのは、拾ってきた石をペットのように子供が可愛がるときにその石を指す言葉だ。
アメリカでは子育てあるある表現である。

She has a pet tortoise. 
「彼女はリクガメを飼っている」

当然ながら動物名を形容すれば、それを飼っているという表現にもなる。
犬猫以外をペットにしているときによく使われる表現である。


Do you have a pet?

ペットは飼ってますか?


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