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もち米のオニギリ? 機械翻訳で英語のニュースを読む

 Xにて見かけたポスト。アラブニュースジャパンさんというアカウントで、珍しい話題や珍しい視点からの報道があるのでフォローしています。英語でポストしたり日本語でポストしたり、バイリンガルなアカウントですね。
 メディアとしての信頼度は僕には評価できる能力がないので、以下そういうものとしてお読みください。

 Xの翻訳機能を使ったかぎりだと「オックスフォードの英語辞典に「onigiri」という言葉が今年掲載された。日本の食べ物が世界的な語彙に加わった証しとなった」というような内容の記事ということになります。

 気になったのは翻訳に出てきた文章に、(オニギリは)もち米で作った素朴な団子、との記述があること。僕の知る限り、おにぎりはもち米ではなくうるち米を炊いたご飯で作るものです。もち米だともっと餅や粽のようなものになりそうです。それにおにぎりは団子ではないし。
 英語の文章を確認すると、当該箇所は「the humble sticky-rice ball」となっています。「sticky-rice ball」は「sticky-rice」の「rice ball」と解釈しているようですね。詳しくないのでよくわかりませんが、機械にしては高度なことをしているような気がします。「rice ball」はそれ自体で「おにぎり」の訳語として使っている場面(国内ですが)を見たことが有るので、団子と訳すのは釈然としませんが、団子もriceのballであることには間違いないですし、おにぎりはおにぎりである、という循環論法になってしまうのもまずいので仕方ないのかな?と。

 より気になるのはもち米、の部分です。辞書的には「sticky-rice」は「もち米」で間違いないようなんですが、おにぎりの説明としては不適切ですよね。ここはstickyなrice、粘り気のある米、つまり中東産のコメに対してジャポニカ米の特徴を含めた表現である、と推測します。紹介しているメディアが「アラブニュース」ですし、インディカ米しか知らないと「お米のボール」から「米粉の団子」を連想するから、stickyという形容をわざわざつけたのかな、と。
 推測どまりで確証はないので、詳しい人の話も聞いてみたいと思いつつ、この推測が妥当か聞くなら、英語の得意な人に聞くべきなのか、中東に詳しい人に聞くべきなのかとか、疑問が疑問を呼んでしまいますね。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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