【感想記】Before Sunrise

Amazon Primeを導入したので、Prime Videoとか見れるじゃないか!
と思い立って、見たいなぁと思っていたけど見ていなかった名作を見ていくんだと決意した。
昨日はStand by meを見て、今日はBefore Sunriseという映画を見た。2作目ですでにPrime関係なく普通に課金したよ。

どういう理由や流れだったかは覚えていないけれど、高校時代にお世話になった部活の先生がおすすめの映画として挙げていたことだけを覚えていて、タイトルだけは頭に残っていた作品。借りに行く手間もなく、300円で楽しめるなら、と思って視聴することに。
ちなみに見終わってすぐにはなかなか言葉にできなかったんですが、妻に感想を聞かれて「良かった」と答えたらすごい馬鹿にされたので、ちゃんと感想を書きます(以下ネタバレ含む)


物語はシンプルすぎるほどにシンプルで、ユーロ鉄道でアメリカ人のジェシー(イーサン・ホーク)と、フランスで学生をしているセリーヌ(ジュリー・デルピー)が出会い、意気投合します。翌日の朝にウィーンからアメリカに帰ることが決まっているジェシーは、セリーヌを誘い夜通し歩きながら語り合うことを提案します。
その提案に乗ったセリーヌとともに、二人はウィーンの街にでかけます。ここからはひたすらに二人がウィーンを歩き回りながら語り合うシーンが続きます。自分のことを語り、相手のことを聞き、価値観を共有し、時には議論を交わします。そうして二人は非常に濃密なコミュニケーションを交わしながらお互いにどんどん惹かれ合っていきます。最後のシーンでは、半年後、同じ場所で再開することを約束して物語は終わります。

あらすじとしては上に書いたように非常に簡単(実際映画も1.5Hしかない)で、平易なものなのですが、二人が展開していく会話が多岐に亘り、かつウィットに富んだものなのでどんどん引き込まれていきます。ここらへんが本当に「うまいなぁ、良いなぁ」となります。個人的に琴線に触れたのは
”People always talk about how great technology is, how it saves all this time. But, what good is saved time if nobody uses it? It turns into more busy work.”
とか、人間1995年からなんにも進歩してないなぁと感じる一文。
あとは基本的には哲学というか、人の恋慕や関係性に関するいい言葉がたくさんあって、
"Loving someone, and being in loved means so much to me"みたいな。
”I believe if there's any kind of God it wouldn't be in any of us, not you or me but just this little space in between. If there's any kind of magic in this world it must be in the attempt of understanding someone sharing something. I know, it's almost impossible to succeed but who cares really? The answer must be in the attempt.”みたいな。

二人の会話とそれを自分で味わって楽しむ作品だと思うので、ぜひご自身で見て、味わってほしいやつでした。

実はこの作品は三部作の第一作で、次が”Before Sunset”、そして”Before Midnight”と続きます。
一作目では二十代だった主人公二人(実際の俳優も二十代)ですが、九年後を舞台に撮影された第二部では実際の年月でも九年が経っており、第三部では更に九年後を描くという手法が取られており、これらも併せて楽しもうと思います。

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