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▼ おじさんプラモ の つくりかた

プラモデル作りを再開したばかりの頃、旧キットを何個か作って過信した、家電量販店で渋る嫁に「できる!」と断言したのに箱を開いた瞬間に負けを悟った…HGUC 1/144 クシャトリヤは無謀な挑戦だった。
ここから修羅の道に踏み込んだ、おじさんにとってプラモデルは戦いだ!

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「こいつ…モナカじゃないぞ?」
ABS製内部フレームに外装を固定する方式、いちいちパーツ分割されているので丁寧に切り出し、外装は塗装するのでヒケを削ってからピンカットも必須なのだ。
もう作り方からして未知の領域、数が多い、作業量が多すぎる、物量攻撃がハンパない、正直めげそう。

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B社特有の甘いエッジを削り落としてしまう。
子供の頃から金属パーツが大好き、金属パーツ固定用の穴を1.25mmドリル刃で開口していく、こういうのが楽しい。

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電気店で発見したソレっぽい極小パーツ、塗装後押し込めばパチンと嵌まる魔法のアイテム。
小学生の時分には地元模型店のコンテストにも出していたけれど、今思えばゴミ以下の惨憺たる出来だった、ノウハウも道具もなしに脳内カッコイイのプラモが完成するわけがなかった。
子供のころは愚か者すぎた…今はできるよ、大人だから。

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それが左端スネのパーツ。こんな作業を積み重ねていくわけだ…両手両足はX2個、バインダーなんてX4個必要になる、もう大変すぎる、めげそう、いつまでたってもロボットになりゃしない!
幼少期なら絶対勝負を投げ出していたが負けられない、自分を信じるのだ、大人には大人の事情がある…だって嫁に叱られちゃうだろ?

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まぁ。ファンネル×24個あるけどね…電動ドリルに爪楊枝で固定して、全部ヤスリガケして先端をピンバイスで開口しサフ吹いて塗装、それが24個。
心の中で「だめだよマリーダさん!」という気分。

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それでもできてくる、そりゃそうだ…そうなるようにバンダイが作った製品だから根気さえあれば誰でも作れるようになってる。
ガンプラの進化は通常のおじさんの3倍速いのだ。

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ムギ球時代と違って目玉を光らせる加工もLEDとボタン電池で簡単。
良い時代になったなぁ。

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で、塗装して完成しました。
「そうそう、こういうのが作ってみたかったんだよ!」と、ここでは立派に完成したガンプラができてる、これなら誰にでもできそうでしょ?
それ勘違いなの、実際には説明書どおり完成まで2か月以上かかってる。

素組みしないのは子供時代のリベンジマッチなんだけど、自分の中でMSはプラスチック外装ではないという単純な理由かも。

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バインダー裏のファンネル、本当は外装と同じ色なんだけどオレンジ色に。なんかちょっとカワイイ感じにしたかった。

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ニュアンス付け程度に微妙な濃淡をつけて塗っていて、墨入れは極々薄い、遠目には綺麗なビルのような感じで自分なりの巨大感を出してみた。
言われないと誰一人気付かないような、ほんとにどうでもいいこと。
そういう「オレの考えた」というのを表現できるのがプラモの面白いところ
なんだけど、それって別に誰にも届かなくってもいいと思ってる。

つまりは「究極の自己満足」それが完成したプラモデルなんだけど、それを「カッコイイ」と思ってくれる人って自分と同じ感性の人なので、そういう人とは仲良くなれそうな気がする。

上手か下手かと言われたら、誰が作っても最低限完成予想図には近くなる。
今やプラモデルメーカーが上手すぎて、超精密な工業製品になってるもの。

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