比乃フミヲ

基本的にほんとにあったことを書きますが、時に嘘も書きます。noteに合った文体を模索中。

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最近の記事

さよなら弘美さん

皆さんはイマジナリーフレンドという言葉をご存知だろうか?イマジナリーフレンド(英: Imaginary friend)とは、「空想の友人」のことであり、心理学、精神医学における現象名の1つである。(Wikipedia調べ) 色んなケースがあるのだろうけど、聞いて思い出すのは子供の頃身近にいたりする架空の友人です。自分には見えるけど、他人には見えない友達。ジョジョ・ラビットとかそんな映画でしたね。大きくなってからもイマジナリーフレンドがいるとまた違う呼び名、病気になったりする

    • いつかフミ太郎は

      以前読んだ吉田戦車さんの漫画に、「みっちゃんのママ」というキャラクターが出てきた。みっちゃんのママは娘であるみっちゃんのママだからみっちゃんのママなのである。吉田戦車の描く目がシュッとした美人だ。 そのみっちゃんのママは「わが子(みっちゃん)に間違った知識を与え、みっちゃんが将来その間違った知識のせいで恥をかくのを生きがいにしている」という変人なのだった。 そして騙す際にかける労力がすごい。 例えば、ロシア人はキャビアより明太子のほうが好きだ、という嘘をみっちゃんに信じ

      • 誰かがナビをしている

        久しぶりに旅行に行ってきました。6年ぶりぐらい、いやもっとかな。初めての北海道です。札幌近郊を旅しました。 後で思い出せるように書き残しておきますが、世間はコロナ禍の真っただ中でした。GWの外出自粛が効いたのか一時期落ち着いた感染者数も再びじわじわと増え始め、GOTOキャンペーンでは東京都民が除外され…っていう少し前。 検査数も増やしていた時期だったので、そりゃ検出される陽性患者の数だって増えるだろうに、世間はなんだかピリついていました。そんな中旅行なんて……と言われるか

        • シリアのアブラジズ

          29歳の時にイングランドに留学した。語学留学だ。仕事を辞めて、転職して、お金を貯めて、一人で渡英した。英語はちっとも出来なかったので本当に大変だったが、ずっとやりたかった事なので毎日楽しかった。 南部のブライトンから少し西に行ったworthingと言う海沿いの街。小さな桟橋があって、古い映画館があった。公園では老人たちがローンボールズに興じていた。穏やかで、いつも眠っているような街だった。 その語学学校には、色々な国から留学生が来ていた。台湾、韓国、ドイツ、フランス、イタ

        さよなら弘美さん

          やっぱり褒められたい

          しばらく前のことなのですが。 ある日コンビニでKOIKEYA PRIDE POTATOの「柚子香るぶどう山椒」という商品を見つけました。なんだか魅力的なパッケージ。これは職場に持っていって皆とシェアしたい。そう思いました。ふふ、これで今日の話題は独占だよ。俺はほくそ笑んだ。 しかし実際にシェアしてみると、食べる人食べる人、みな川平慈英のように「ムムム」って顔をします。どうやら山椒の味が難しいご様子(個人差あり) 結局、職場で大して評判にならず、試食は終了。机に残るPRI

          やっぱり褒められたい

          彼の電車が走っていく

          職場にTさんという方がいます。2男1女の父です。子供作りすぎたと言って、日々ため息をついています。でもとても子煩悩な方です。特に娘の話になると太い眉毛をこれ以上ないほど下げてデレデレになります。 そのTさん、どうも最近Nゲージ(鉄道模型の規格、種類です)にドはまりしているらしい。元々凝り性なのは知っていたので、ああそっちに行ったのかって感じでした。 子供が欲しがったのでNゲージを買って与えていたら、いつのまにか自分がはまってしまったと、どうもそういう事らしい。俺は子供はい

          彼の電車が走っていく