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二〇二〇年最後の告知/パンデミックの下で読んだ本|weekly vol.085

今週も、うでパスタが書く。
本当は先週で年内は終わりにしようと思っていたのだが、「今年はもう終わりです」という告知記事すら書く時間がとれず一週間が経ってしまったので、告知をweeklyでやるということになった。これで年初はちょっとゆっくりさせてもらう。

まず告知であるが、このエントリーをもって年末の休みはなくなった。
その代わり、正月休みが以下のように設けられる予定である。

2020年1月2日(土)キノコ回 → 休刊
2020年1月9日(土)うでパスタ回 → 休刊

よって新年は1月16日(土)にキノコ回からスタートとなる。

私の新年第一回目になる23日はシン・エヴァンゲリオンが劇場で封切りされるのと同じ日になるようだが、ここまで語り尽くされ、しゃぶり尽くされた古典ジャンルのコンテンツをメタ的に、つまりスカした角度からではなく本当の心からの愛で語る素直なファンのあまり気持ち悪くない言説というのを今回は期待したい。
もう人類の半分はエヴァンゲリオンを同世代のコンテンツとして認識していないはずだが、同世代人にはエヴァンゲリオンを自分の人生と貼り合わせ、つまるところエヴァンゲリオンの終わりを自らの死の一部として語る責任があるし、少なくともその試みをもってこの四半世紀の締めくくりとされるのがよかろう。私もそうする(するとは言っていない)。
なおキノコさんはエヴァンゲリオンをいままでただのいちども観ていないことが知られている。「エヴァンゲリオンには価値がある」というその思い込みがまず歪んでいるという視点も大切だ。

告知の二番目として、残念ながら今月のYouTubeLIVE配信はとりやめになった。キノコさんは「いける」と言ってくれていたのだが、私がもうかれこれ一週間しつこい風邪に悩まされており(アレではない)、年末のややこしい時期にうつしてはいけないと思って辞退させてもらった。
「ソーシャルディスタンス配信」じゃなかったんかい、という突っ込みがあれば真摯に受け止めたい。図書室での対談ではCOVID-19の感染リスクは相当程度抑えられていると自負しているものの、そもそもこれが意味を持つのは、

× キノコ:感染 うでパスタ:感染
○ キノコ:感染 うでパスタ:未感染
○ キノコ:未感染 うでパスタ:感染
× キノコ:未感染 うでパスタ:未感染

と四パターンのうちたかが半分のケースに過ぎないわけだし、さらに私の子が通う園ではほとんど最高レベルの感染予防体制が敷かれているにもかかわらず普通に風邪をもらってきたわけなので、「COVID-19はともかく、この風邪は俺からキノコさんへうつる可能性が結構高い」と判断した次第だ。
子育て中の家庭生活を崩壊させるのに何も新型コロナヴァイラスが必要とは限らないことをどうかご理解いただきたい。

さて、さすがに告知で金はとれない。
本来はYouTubeLIVEでやろうと思っていた「今年読んだ本」の振り返りをおのおのノートでやろうということになっているので、私はそれをここでやることにする。

まず最初に言っておくと、今年私は例年にも増して本を読んでいない。
理由は以下の通りだ。

1. 二ヶ月半の自粛期間、ずっと子の面倒を看ていた。
2. 毎年読み返す本を今年も読み返した。
3. 副島隆彦がめちゃくちゃ新刊を乱発した。

3. に関しては「副島隆彦の新刊も本だろう」と言われればもちろん本なので読んだ数には勘定しているわけだが、具体的には読んだ本がたったの32冊(分冊を1冊に数える)、内、再読した本が15冊、副島隆彦が5冊である。
なぜ副島隆彦を読むのかという問いに答えるのは難しいが、まぁ以前に書いたエントリーもあるし、察していただければと思う。
副島隆彦は「トンデモ本」とか「陰謀史観」とかいうひともいるが、私はこのひとの本をそういう風にカテゴライズするのは公平じゃない思うし、どちらかというと彼は一人カテゴリという感じなので彼の言っていることを押さえるためには彼本人が書いているものを読むしかない、という理由で最近彼が書く本は原則としてすべて最優先で読んでいる。勢いとしてはそろそろ私自身がこの副島カテゴリの本を一冊書けそうなぐらいである。

いま上のエントリーを読み直して、そういえば、以下の予告を回収していなかったなと気付いたので、今日はそれをちょっと書く。

副島隆彦というひとについては「何度か会って飯を食ったことがある」というひとから聞いた話などもあるのだが、この話はまた次回に譲る。
「ホワイト・ライオット。いま、器としての大統領を満たしているものは。」/九段下パルチザン

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