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もしもガンジーが家に来たら

群馬の高崎にある「まるおか」というスーパーに入ると最初に目に入るのが社長直筆の「食は命」と堂々と書かれた大きな書である。その言葉が隅々まで行き届いたような売り場には厳選された全国の食品や食材が並んでいる。同じような言葉「Food is Life」と100年近く前に書物に認めたのがインド独立の父”マハトマ・ガンジー”である。食べるもので人ができている。故に何を食べるかが大事であるということなのであろう。そしてガンジーは彼の78年の人生をかけて「食」に情熱を傾け、数冊の本を出版したのである。

自身を実験台として様々な観点から「食」を探求したガンジーはいったい何を食べていたのであろう。食べることと同じくらい彼が大事にしていたのが食べないことであったと様々なところに書かれていた。食べないことは「断食」である。断食は彼の母から受け継いだ健康法らしいが独立運動の最中には食べないことで政治的メッセージを発信していた。彼が独立運動期間「断食」を行ったのは17回らしく断食の後は決まって緑豆(ムング)を煮込んだスープの上澄みを最初に食べていたそうである。ムングのスープ(マグニダール)の上澄みは飲みやすく栄養価も高いのだとか。そのほかにはKodhaと言うターメリック、ジンジャー、ブラックペッパーと天然の黒糖(ゴール)を煮込んでから冷ましたものを飲んでいたそうである。また牛乳は飲まずヤギのミルクを飲みアーモンドなどのナッツ類とグレープ、オレンジと言ったフレッシュフルーツを食べていたそうな。

彼が食べていたものや、食べなかったもの、そしてその思想に触れていくうちに私の中の妄想虫がうずうずとしてきた。もしマハトマ・ガンジーが私の家にきたらどのような料理をだそうかと。

まずは一回お湯にし少しぬるめにした白湯をだそう。その後はムングと野菜をクタクタに煮込みスープ状になったダールスープ。美味しいブドウもだそう。日本のぶどうは美味しいからきっと喜んでくれるだろう。秋の美味しい野菜をスパイスで調理したサブジとチャパティもだそう。そして最後にはターメリック、ジンジャー、ブラックペッパーなどを煮込んだコダ(Khoda)も飲んでいただこう。ただし黒糖ではなく我々が作っている「酵母チャツネ」で甘みをだそうかと思う。青森のりんごを伊豆の風で酵母にしてスパイスを加えた生きた酵母のチャツネである。そしてこの酵母のことや作った経緯などを伝えてみたいものである。

妄想を書いているとワクワクするものである。

もしマハトマ・ガンジーが家にきたら。

そんなことを考えながら今後も商品を作っていきたい。


(10月2日はマハトマ・ガンジーの生まれた日である。)

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