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挑戦の先に見えるもの ~環境の壁を越え、自分自身の光を信じ続ける~

こんにちは!
私たちは、女性IT/Webエンジニアのためのハイスキル転職サービス「WAKE Career」を運営しております。

当社のビジョンは、『「なりたい」を解放する』。
ジェンダーギャップのあるIT業界で、女性・ITエンジニアが新しいことにチャレンジし、自分の「なりたい」を解放することを応援しています。

女性・ITエンジニアとして現在ご活躍されている方に、現在に至るまでの失敗やバイアスからのしくじりなどをお聞きしました。
今回は第12弾となります。

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今回お話を伺ったのは、THE BIGLE株式会社 CEO 佐藤祥子(さとう・しょうこ)さんです。

21歳で母となり、シングルマザーとして子育てをしながら働くことになった佐藤祥子さん。子どもを育てるために、自分のやりたいことよりも働く環境を重視せざるを得なかったこと、モノづくり好きが高じて始めたエンジニアの仕事を周囲から否定されたことなど、キャリアを経る中で多くの壁にあたってきました。振り返ると困難の方が多かったという彼女のキャリアは、その反面自分を信じ続け、行動と挑戦の連続でした。

佐藤さんは、多様な職種での経験を経て、今は自分のやりたいことと誰かに貢献できることの双方を両立できるDeveloper Relations(DevRel)の領域で、自分らしく働くことを実現できています。そして、今も新しい挑戦を続けています。

彼女が大切にしていることは、「どんなに困難な状況でも、自分自身の光を信じ続ける勇気を持つこと」です。このインタビューでは、自分らしく働くために進んできたキャリアの遍歴と模索についてお伺いしました。

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🎉記事のリリースを記念して、トークイベントを開催いたします。
ここまでの経緯などを根掘り葉掘りお聞きしますので、ぜひご参加ください!

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出口の見えない、長いトンネルにいたあの頃

ーーこれまでのキャリアについて教えてください。

ベンチャー企業でフロントエンドエンジニアとして、またマーケティングやセールスエンジニアを経験した後、2019年にLINEヤフー株式会社(旧 LINE株式会社)に入社し、技術支援本部のDeveloper Relations部 Communityチームで働いていました。

2024年3月にLINEヤフーを退職し、技術広報、コミュニティマネジメント、カンファレンスのプロジェクトマネジメントなどの支援事業を行うTHE BIGLE株式会社を設立し、現在は代表を務めています。

また、会社員時代から、Google Developer Group(GDG)TokyoやWomen Techmakers(WTM)Tokyoのオーガナイザーや、コミュニティマネージャーとしての活動も続けています。

ーー最初のキャリアから、エンジニアをされていたのでしょうか?

実は、エンジニアになる前は、建設業界や不動産業界で働いたり、美容業界で営業をしていました。20代で地元の山口県で出産し、当時は一人で子どもを育てていたので、子育てがしやすい職種を選ぶ必要がありました。将来的に、両親の面倒も見なければならないプレッシャーもあり、夢を追うよりもどうやってお金を稼ぐかの方に重きを置かざるを得なかったんです。

建設業で不動産関連の業務を担当する中で、宅地建物取引士の資格を取得し、さらには行政書士や司法書士を目指す選択肢も考えていました。手に職を持つことは強みですからね。

また、その頃はSNSが普及し始めた時期で、地方から世界に向けて何か発信できることを始めたいと思い、色々な活動をしていました。けれども、結局は現状の仕事や生活を変えることができないフラストレーションも感じ、出口の見えない「長いトンネル」にいるような感覚でした。

せっかく生まれてきたのなら、やりたいことを成し遂げる

ーー地元の山口県から、どんなきっかけで上京されたのでしょうか?

たまたま地元に帰省していた東京や大阪で活躍する友人たちから、都会での働き方や環境の違いを聞く機会がありました。その時、彼らの仕事に対する熱意に触れることができたんです。
彼らを見て、いつか自分も、自分の選んだ仕事で情熱を燃やしたいと強く願うようになり、「せっかく生まれてきたのなら、やりたいことを成し遂げなければ」という思いでマインドチェンジし、上京を決意しました。

ーー上京後、未経験のエンジニア職を選んだ経緯や想いを教えてください。

子どもが小さかったため、自宅でできる仕事を希望していたことが大きな理由です。

皆さんがご認識している通り、エンジニアは簡単になれるものではありません。最初のベンチャー企業は人数も少ない会社で、誰かに教えてもらえる環境でもなく、約3年間は、ほぼ4時間の睡眠で働き、一人で学び続ける日々でした。しかし、新しい知識を学ぶことがとても楽しく、生後半年の子供を抱えながらがむしゃらに努力し続けました。

そんな中、会社の先輩にPHPの勉強会に連れて行ってもらったんです。忙しくて、会社の業務以外に目を向けることができていなかったのですが、そこで見た新しい世界に魅了され、いつか自分もこんな場で登壇してみたいと強く思いました。それが、のちにGDGの活動を始める大きなきっかけとなっています。

▼コミュニティがきっかけになった記事はこちら
https://findy-code.io/engineer-lab/satoshoco 

ーーエンジニアからDevRelに転身されていますが、どのような経緯があったのでしょうか。

エンジニアリングやモノづくりは大好きでしたが、「エンジニアには向いていない」と言われたことがきっかけなんです。信頼している方からも、「DevRelが佐藤さんに合う職種なのではないか」とアドバイスを受けました。

その後、LINEのDevRelチームと出会い「この人たちと一緒に働きたい!」と感じ、転職を決意しました。LINEでは、技術イベントや技術ブログの運営、協賛関連の施策などを中心に、開発組織と連携して多岐にわたる業務をしました。

この経験を通じて、開発者と直接関わることの喜びや、持続可能な技術コミュニティを形成することの価値を深く理解することができたと感じます。また、大規模な技術カンファレンスやイベントを成功させるための、プランニング能力と実行力をさらに身につけることができました。

しかし、LINEヤフーにおけるDevRel組織の拡大に伴い、もっと多様な企業やプロジェクトで働きたいという思いが強まりました。さらに自分自身のスキルとキャリアをより広範囲に展開し、多くの企業と協力しながらチャレンジしていきたいと、独立することを決めたんです。そうして設立したのがTHE BIGLE Inc.です。

急にステップアップしたわけではなく、本当に一歩ずつ階段を登り、今に至ります。この長いトンネルを抜けたおかげで、DevRelという仕事に出会い、今ではやりたいこと、楽しいこと、求められることのバランスが取れていると感じています。

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未来を描くことを諦めず、行動と挑戦をし続けてきた

 ーー 階段を一歩ずつ登ってきたキャリアを振り返ってみて、気付きはありますか?

やはり常に、「5年後、10年後にこの仕事をしていたいか?」と自分自身が活躍している未来をイメージすることが大切だと思います。長いトンネルにいた時も、出口が見えずもやもやしていましたが、いつかは抜け出せると自分自身の光を信じ、未来を描くことを諦めませんでした。

ライフステージや環境による制約が多くあり、できないことが多かったのは事実ですが、目の前のできることに集中し、何かを成し遂げるための準備はし続けてきたんです。

行動と挑戦をし続けたおかげで、自らチャンスを掴み取ることができたと思います。

ーーなぜ、そこまで頑張り続けられるのでしょうか?モチベーションの源泉を教えてください。

やはり、もがき苦しんだ期間が長かったからではないでしょうか。やりたいことができないという苦しみは、今振り返っても本当に辛いものでした。貧困や未来への不安も同じくらい辛かった。そんな経験をした後に自由に何でもできる状況になれば、時間は非常に価値があるものに感じられます。だからこそ、貴重な時間を無駄にするわけにはいかないと、強く考えているんだと思います。

また、辛かった期間を支えてくれた人々に何かを返したいという思いがあり、私と関わる人々を幸せにしたいことも原動力の1つですね。そのために、期待を超えることで相手を驚かせ、喜ばせることができればと思っています。

現在は、自分に合った楽しい仕事ができる恵まれた環境にありますが、自分自身に意図的に「負荷」をかけ、安逸を避けるよう心がけています。人は幸せになりすぎると、頑張るモチベーションを失ってしまうことがありますからね。

ーー未来に向けて準備する上で、意識していたことはありますか?

限られた時間の中で、最大限のアウトプットをするよう意識しています。人と会う時間が取れないため、誰と会って何を話すかを非常に大切にしていますし、適切なタイミングで周囲の人とのコミュニケーションを取ることが、自分の世界を広げ、新しいご縁を生み出すことに繋がっています。

正直、どうしようもない環境に陥ることもあり、環境が不平等だと感じることもあります。しかし、誰にでも平等に与えられているのは、時間です。私はその時間を無駄にしたくないと強く思い、一分一秒を大切に生きています。ただ、時間を切り詰めすぎて最近体を壊したので、今は長生きするために健康を最も大切にしています。

自分の光を信じ、自分のペースで、自分の人生を生きよう

  ーー佐藤さんの今後の展望を教えてください。

DevRelとして、私が持っているスキルや知識を活かして、さまざまな会社をサポートしていきたいです。新しい経験を積むことで得た知見を集め、それを周囲の人たちに提供することで恩返しのサイクルを作りたいと思います。私の原動力は、周囲の人々を幸せにすることですからね。

また、自分がやりたいことを引き続き追求していきたいです。19年前、40歳になったら海外の大学院に行こうと思っていたんです。そして実は、今年で40歳になるため、その夢をそろそろ実現しなければと焦っています(現実的には5年後かな)笑。

そのために、春にセブ島での短期語学留学をしました。リフレッシュも兼ねて成果を感じられたので、この夏にまた行く予定です。あとは、海外に本社を置く企業からお仕事をいただくこともできているので、そのコミュニケーションや仕事を増やしていくことで、実践的に英語を使う機会を増やしていきたいと考えています。

ーー働く女性に向けてのメッセージはありますか?

女性に限りませんが、人はライフステージによって、さまざまな理由でやりたいことができない時期があるかもしれません。しかし、長期的に見れば、行動できるチャンスは必ず訪れます。そんな時のために、未来を描くことを決して忘れないでください。未来を描く際には、自分自身に制限を設けないようにしましょう。

また、周囲の人々が結婚や出産など大きなライフイベントを迎える中で、自分の進むべき方向が見えづらくなることもあるかもしれません。そんな時でも、他人と自分を比べず、自分独自のペースを大切にしてください自分の光を信じ、自分が主役の自分の人生を、思い切り楽しんでください。

地元で働いていた当時の私の夢は、子どもが成人した時に第二の自分の人生を歩むことでした。当初想定していた時よりも、少し早めに自由に挑戦できる時期が訪れましたが、見えない困難にも日々直面しています。けれども、他人と比較する必要はなく、自分のペースで進めば良いとも思っています。

私のエンパワーメントルーティン

ーー佐藤さんの日々のエンパワーメントルーティンを教えてください。

毎日、ジャーナリングを通じてやりたいことを具体的に描いています。日々の思考や感情を紙に書くことで、自己分析が進み、心もスッキリします。また、ヨガの講師資格を取得中であり、毎朝ヨガのストレッチを行っています。キャリアだけでなく、個人的に楽しいと感じる活動を増やし、より充実した人生を送りたいと考えています。

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インタビュー・執筆:くぼちゃん


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