情熱と自分にはないスキルの話
新しいビジネスを構築する際に「情熱がすべて」とはよく聞きますが、経験的に情熱だけだと、どこかで頭打ちがあると思っています。
例えば、「このアプリケーションを多くの人に使ってもらいたい」という情熱があり、モノ作りはできるが、営業や宣伝、お金の勘定の経験は持っていない、といった場合にかなりの確率で失敗することが多いと思います。
この例は、ソフト屋さんに多く、お手軽にアイデアを形にできるスキルと環境は持っているが、ビジネスとしては形にできないパターンです。
そりゃそうですよね。
数年、数十年かかってソフトを作る力を身に着けたのですから、他の分野で上手くやっていくスキルの習得も、それなりの時間を要すると考えるべきです。
上手くいく人もいるとは思いますが、それらの人はかなりの凄い人か、運が大変良かった人です。
すべての人は、凄くなく、運は悪いと初めから思って取り組むべきと思いますし、上手くやっている人は、そう思ってやってきたものと推測します。
では、足りないスキルをどうやって補うか?
人の手を借りるのみです。
外注して、目的を達成し、そして人から足りないスキルを盗んでいくことが良いものと思います。
この文章を書き始める際に「情熱とスキルは両輪」という考えで書き進めようとしていたのですが、「情熱はエンジンで、スキルはタイヤ」とするとシックリきます。
「足りないタイヤは、自分でゴムから作るのではなく、買ってくるべし」です。
「情熱がすべて」と言った方は、情熱があれば、スキル不足による問題も(人の手を借りる手段などを使って)解決していくよね、ということを言っているものと思います。
情熱があれば、自分一人で何とかなる、何とかしていける、と読み取ってはダメです。
特にクリエータ気質のある方は要注意です。
かしこ