ポステコマリノス2018シーズンの総括めいたもの〜今さらとか言わないで〜
メモ書きを元に振り返る2018シーズン。
32節長崎戦、33節鳥栖戦、34節セレッソ大阪戦で見えたものプラスその他シーズン通しての感想を含めてまとめて振り返ることで2018シーズンのまとめとさせていただきます。
とりあえずラスト3節のメンバー等はこちらからどうぞ。
【守備】
①プレッシング
4-1-4-1でセットしていわゆる超攻撃的プレスを仕掛ける。
GKまでボールが下がったときもプレスをかけてロングボールを蹴らしたい意図だったと思われ。
ただ全体で連動しているとは言えず、度々プレスに出たスペースを使われながら剥がされて 相手に前進を許すことが多かった。
プレッシングのスイッチを入れるのは変身した大津祐樹、ポジションとしてはインサイドハーフの選手がスイッチ役だ。
②組織的守備
4-1-4-1でセット、ただ相手にアンカー脇を使われてしまうの場面が目立った。そこのエリアをCBが迎撃するのか、それともインサイドハーフのプレーエリアを下げるのかは曖昧だった、というか特に決まりごとがないように見えた。個人的には縦横の圧縮をよりタイトにすることでこの問題は解決できたのかなと。
基本的にライン設定は高めで相手のプレーエリアを制限したい
ハイラインの裏をつくボールに対しては飯倉の飛び出し、シーズン途中からはチアゴのスピードを生かしたカバーにより対応。
守備の基準点をどこに置いているかは判断がつきにくかったが、ボールの位置であったように思える。
結構な確率でバイタルエリアを空けてしまいがち。マイナスへの折り返しの対応が不十分、加えてボールウォッチャーになる癖もあり。誰かがいるだろうという意識なのだろうか。
【ポジティブトランジション】
シーズンを通して相手ゴールの位置に近いところでボールを奪う・取り返す局面が非常に少なかった(プレッシングの制度の低さが影響)のでショートカウンターの場面自体あまり無かった。ショートカウンターの局面では基本的に両翼のスピードを生かす形が多い。
翻ってミドル/ロングの局面では、基本ポゼッションの確立に舵を切る。前方にロングボールを蹴り、1発で相手の裏を狙うことはしない。ボールをしっかり保持し、どこから攻めるかを探っていく。
ボール奪取後はSBが内に絞る動きでボールを要求、またはインサイドハーフが下がってボールを受けることが多い。
問題もあって山中はボールを欲しがるあまり、右サイドにまでよることがあり、これがボールロスト時の陣形の崩れにもなっていた。
【攻撃】
①ビルドアップ
後方から意地でもつなぎ倒す姿勢が基本線。
自陣深くではGKを使いながらのいわゆる観音開きの形でビルドアップ。このとき出口になるのはSB、アンカー、インサイドハーフ。
特に飯倉の足元の確かさはこのゲームモデルに必要不可欠となっている。
ビルドアップで相手の第一プレッシャーラインを通過する際の出口となるSBは、「アラバロール」で中央に絞る。ビルドアップの陣形は2−3で行う事が多いが、相手によってはアンカーが落ちて3−2の形を作ることもある。2−3だとCB2枚への負担が大きいのと、WGへの距離があることがなかなかビルドアップを難しくしていると感じる。
相手が攻撃的にプレスに来てもそれを剥がして前進できるだけの力を身につけたが、パスコースを遮断してくるようにして守られると、途端にビルドが破綻寸前まで陥るところが弱み。CBのところでバス出し能力が不十分なところがあるか、またはアンカーを変えるべきか。
②ポジショナルな攻撃
左サイドではオーバーロードしながら数的優位を作り出し、ハーフスペース奥地を取る動きが見られる。一方右サイドではSB、インサイドハーフ、WGがローテーションしてこちらもハーフスペース奥地を取ろうとする。
シーズン後半になってくると、ようやくあまじゅんが2ラインの間で受けて前を向くプレーができるようになり、これが一気にチームの攻めに怖さをもたらした。バイタルエリアかつハーフスペースで受ければ、得点に直結するプレーができる稀有な選手、来季はどれだけ中のポジションでプレーできるかが分かれ目か。
両サイドにおいてハーフスペース奥地を取れれば、低くて早いマイナスクロスという共有認識がある。ただ、エンドラインに近いところなので、なかなかクロスが得点に結びつかなかった。
あとはサイドを起点にハーフスペースへ侵入することが多く、ハーフスペースを使って中央を崩すパターンがほぼ見られなかった。これは1トップの選手の特性にもよるものだが、なかなかそこで収まらない、収まってもそこからパスが出ないなどの問題があった。
【ネガティブトランジション】
完全にゲーゲンプレスへの移行型である。
切り替えはだいぶ早くなっているが連動していないゆえに、高い位置で奪うことができない。
また、ビルドアップの時に適切なポジショニングを取れず、ボールロスト時の選手感覚が離れ、前を向いた形でのボール奪取ができずにいた。
そして、ミドルサード手前でのビルドでプレスを受け、一気にゴール前まで迫られるという逆・黄金パターンがあるのだが、そもそも陣形云々の前に失っていけないような場所で失うということが多々あった。
【セットプレー】
FKは最大の武器になりつつある昨今。
一方でCKはなかなか点に結びつかず、工夫が必要。狙いとしてはニアゾーンを狙っていることが多い。
ということでまとめてみました2018ポステコマリノス。なんかラスト3節あんまり関係なくなったような気がしないでもない←
2019年シーズンはプレッシングの改善、ボールロストに備えた予防的ポジショニング、2ライン間でどれだけボールを前向いて受けられるかに、そしてどれだけ得点していけるかに注目していきたいと思います。
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