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二度目の出来事

回覧板のおばあちゃんが
また訪ねてきた
いや呼びにきた

あんたこの前私の膝治してくれたでしょ
うちの嫁腰が痛いって動きが悪いのよ
ちょっと来てこの前のヤツやってくれない?

今日は杖もついていない
あれから痛くないの?と聞くと
おかげさまで杖いらんくなったわ
と笑っている
それよりちょっと行くよと
半ば強引に連れ出された

拡がるってこういうことか・・・
自分の意思とは関係なく
次の機会がやってくる

ありがたいなと思いながら
反面出来なかったらどうしよう
という後ろ向きな気持ちも出てくる

あぁ私って結果を出したいんだな
そうじゃなかったら出来ないケースなんて
考えないもんな
と客観的に自分を見ながら
おばあちゃんに連れられて玄関をくぐった

てっきり隣の奥さん
動けなくなってるのかと思っていたが
普通に家事をしている
どうやら動けないことはないけど
ずっと重だるくて腰がつらいらしい

奥さんもおばあちゃんが杖なしで
歩き始めたのを目の当たりにしているので
私も楽になる?
みたいな期待は感じ取れた

奥さんにも当たり前に
感情エネルギーは蓄積されており
それが重さの原因なんだろうな
と思える状態ではあったので
結果はわかりませんがやってみますか?
と相当自信なさげに言っていたと思う

お願いします
本人の了承を得た
いつものように状況を把握する
感情エネルギーに寄り添う

ものすごく強い感情エネルギーが爆発し
一斉に流れ出してくる
そりゃ痛いよね
そう思うほどたくさんの量で
なおかつ強い
私の中では
時間感覚もわからなくなるくらい
長かったような気がする

おばあちゃんに相当やられてるね
終わる時なんとなくそう思った

終わったことを奥さんに告げようと声を掛ける
ハッとした様に奥さんは顔をあげる
今ものすごく深く寝てました
と恥ずかしそうにこちらを向く

しかし時計をみると
10分ほど経っていた

そして身体を動かしてもらうと
嘘のように軽くなってスッキリした
と喜んでいる

あぁこの純粋な表情いいな
人のためってこういうことなの?
このときはじめて思ったのかもしれない




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