見出し画像

プロダクトマネジメント「ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」には共感が多い

こんにちは。BeyondFieldです。本日は、プロダクトマネジメント「ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」という書籍の書評や紹介などをお届けしようと思います。

はじめに

今回の書評や紹介した書籍は、ある程度経験を積まれたプロダクトマネージャには、共感できる部分や発見が多いでしょう。言語化が苦手な私にとっては、「ビルドトラップ」という表現に置き換えてもらえたのは大きな発見であり、内容についても共感しながら、どうやって自分に置き換え向き合っていくか考えながら読みすすめることができました。

何が得られるか?

今回の記事は、書評になります。どちらかと言うと紹介という部分が強く、書籍の内容が少しだけ獲得できるでしょう。また、プロダクトマネジメントという定義ではありますが、戦略や組織についても少しだけ言及しています。参考になれば幸いです。

紹介する書籍は何か?

書評する書籍はこちらです。Melissa Perri 著、吉羽 龍太郎 訳。プロダクトマネジメント「ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」です。

プロダクトマネジメントの書籍は割と読みますが、内容やサブタイトルへの共感が大きかったこと、また業界をリードする吉羽さんが和訳ということで期待も大きかったのが理由です。

書籍:目次

第Ⅰ部 ビルドトラップ
第Ⅱ部 プロダクトマネージャの役割
第Ⅲ部 戦略
第Ⅳ部 プロダクトマネジメントプロセス
第Ⅴ部 プロダクト主導組織

大きくは上記の目次で構成されています。また用語についても少し整理しておきます。

アウトプット:プロダクトのリリースされた機能や改善したもの
アウトカム:実際に生み出された顧客への価値
ビルドトラップ
 プロダクト組織が、アウトカムでなく、アウトプットで成功を計測しようと行き詰まっている状態のこと。実際に生み出された価値でなく、機能の開発とリリースに集中している状況のこと。

書籍:テーマ

書籍のテーマとしては、「おわりに」にもありますが私なりの解釈としては、以下になりました。

ビルドトラップから抜け出し、優れた戦略のもと、アウトカムで判断できるプロダクト主導の組織になろう。

このテーマを達成するために、考え方、取り組み方、実際の事例などを踏まえて説明しています。

プロダクトマネージャのキャリアパス

8章のプロダクトマネージャのキャリアパスでは、プロダクト関連における戦略、戦術、運営と仕事と、プロダクトマネージャのキャリアに応じた Matrix 図の紹介もありました。

戦術的な仕事:機能を開発し世に出すこと。短期的な行動が主体。
戦略的な仕事:プロダクトや会社のポジショニング検討が主体。
運営の仕事:戦略を戦術に結びつける。ロードマップを作り推進。

引用:プロダクトマネジメント「ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」

プロダクトマネージャとしての経験や、組織の役割によってもあると思いますが、どこに注力すべきかを明確に定めることは重要です。役割を多くこなすスーパーマンな方もいるかもしれませんが、抱えすぎて疎かになる項目が発生することもリスクとなります。組織・チームで役割を明確にし補い合いながらプロダクトチームとして推進することが望まれるでしょう。

他にも参考として

現在のキャリアや、今の状況だから共感できたポイントも多く、今後の参考にしたい部分があったのでいくつか抜粋しておきます。

12章:良い戦略のフレームワークを作る
13章:企業レベルでのビジョンと戦略的意図
15章:プロダクトのカタ


引用:プロダクトマネジメント「ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける」

途中、ジョシュア・アーノルド氏の「価値検討フレームワーク」についても紹介があり、とてもシンプルですがプロダクト戦略検討の軸として有用だと感じました。

また、章の中で何度も登場する、著者作成の「プロダクトのカタ」があります。著者が整理した「より良いプロダクトを作る科学的かつ体系的な方法」ということで、参考になる方も多いのではないでしょうか。

まとめ

私自身、プロダクトマネージャ、プロダクトマネジメントは、役割が多い分、解釈の仕方や、各々が考える役割が、人それぞれだと思っています。この点はいつも問題を複雑にしているというのが実感です。自分が信じて組織に導入する際、最も苦労する点でもあると感じています。

この書籍では、プロダクトを中心として、戦略から顧客価値まで全体を見据え整理されている印象でした。著者も3ヶ月程度で書く予定が、2年もかかってしまったというだけあって、着想から整理に至るプロセスが凝縮されている感じでした。

秀逸なのが、アウトカムとビルドトラップというワードにすることで、プロダクトは何に向き合うべきかということをシンプルにまとめてくれたことだと思います。自分たちの組織がビルドトラップに陥ってはいないか。また、アウトカムを目指して良い組織なのか、組織カルチャーなのか、評価は得られるのか、といったことに向き合える書籍だと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。今後も興味ある方は、フォローやスキをよろしくお願い致します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?