ステイホームを支えるフードデリバリーアプリを提供する”Uber”のPdM要件とは

こんにちは。BeyondFieldです。「プロダクトマネージャを知る・真似る・考える」というマガジンを運営していますが、「テック企業のPdMの採用要件を調査・分析する」シリーズ企画です。

今回選択した企業はこちら

Uber Technologies, Inc.

タクシー産業を大きく変革したタクシー配車アプリのUber、そして全世界的な感染症の拡大で「ステイホーム」が唱えられる中、大きく成長しているフードデリバリーアプリのUber Eatsを提供する Uber Technologies, Inc. のPdM採用要件について調査しました。

Uber Technologies, Inc. とは

トラビス・カラニックとギャレット・キャンプによって設立されました。創業プロダクトとしてタクシー配車サービスのUberを開発し、欧米を中心に急速に成長した後にUber Eatsなどの新規事業も手がける、有数のテクノロジー企業です。

日本国内でも事業を展開しており、孫正義氏が代表のソフトバンクビジョンファンドも出資しています（発行株式の16.3%を保有）。先日ソフトバンクビジョンファンドがUberの保有株式を一部売却したというニュースが出ていました。

ソフトバンクＧが米ウーバー株を売却、約2100億円ー出資以来初めて

Uber Technologies, Inc.の簡単な紹介は下記です。（1/17 現在の情報）

社名：Uber Technologies, Inc.
設立：2009年3月
本社：アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンフランシスコ
時価総額：1026億ドル（約10兆円）
従業員数：26,900名

アメリカ国内に31拠点、オーストラリア、アルゼンチン、バングラデシュ、ブラジル、ブルガリア、カナダなど全てを記載仕切れないくらい全世界へ展開している名実ともにグローバルカンパニーです。

私もアメリカのロサンゼルスを旅行をした際に、初めてUberを利用しました。市街地からピックアップを依頼し5分程度でドライバーが到着しました。たまたま日本人の方がドライバーで、ロサンゼルスのことを色々教えてもらいながら目的地まで連れて行って頂いた一連の流れは非常に便利で有意義な体験でした。

そんなUberを提供する Uber Technologies, Inc. のPdM要件はどんなものなのか、早速見ていきたいと思います。

Uber Technologies, Inc. のPdM求人情報

下記リンクをクリックすると、Uberで現在募集中の求人情報を閲覧することが出来ます。

Uber Careers

1/17現在、募集中のPdM求人は8つありました。

①Group Product Manager - Uber Eats - Membership
　San Francisco, California
②Product Manager - Uber Eats - Marketplace Fulfillment
　New York, New York
③Senior Product Manager, Global Intelligence
　San Francisco, California
④Product Operations Manager - Uber Eats - Marketplace
　San Francisco, California
⑤Senior Product Manager - Routing
　Sunnyvale, California
　San Francisco, California
⑥Senior Product Manager - Uber Eats - Ads
　New York, New York
　Toronto, Canada
　San Francisco, California
⑦Senior Product Manager, Maps Places
　Bangalore, India
⑧Product Manager - Uber Direct - Delivery Experience
　New York, New York

今回は①Group Product Manager - Uber Eats - Membershipに注目してみようと思います。日本版のUber Eatsにも昨年新設されたのメンバーシッププランである「Eatsパス」のPdMのようです。

募集要項：「①Group Product Manager - Uber Eats - Membership」

上記の職種の役割はこのように記載されています。
求人表▼ （募集が終了すると下記リンク先のページが消去されます）

Group Product Manager - Uber Eats - Membership - San Francisco, California | Uber Careers

About the Role
As a Group Product Manager for Uber Membership, you'll play a key leadership role in engaging and retaining our eaters over time. With a diverse user base across the globe, our goal is to develop a membership product that helps Uber Eats fit into eaters' everyday lives.
....
you'll work with Engineering, Data Science, Design, and cross-organizational counterparts to transform your strategy into a membership product scaled across the globe.
（※一部抜粋）

Uber Eatsユーザーのエンゲージメントを高く維持し、長期間に渡り愛されるプロダクトへと成長させることにリーダーシップを持ちながら取り組む職種であり、全世界中に広がる顧客基盤において、Uber Eatsがユーザーの日常生活に溶け込むことをサポートするメンバーシッププロダクトを開発することがGOALであると定義されています。

上記のGOALを達成するために、エンジニア、データサイエンティスト、デザイナーやその他様々なカウンターパートと共に働き、メンバーシッププロダクトをスケールさせる戦略を企画・実行する役割です。

Basic Qualifications
・Product Experience: Minimum 7+ years of product management experience delivering highly successful and innovative products with your fingerprints all over them -- and you're deeply proud of what you've accomplished

・Leadership Experience: Prior experience setting and delivering on a strategy you crafted, where you were accountable for the outcomes.

・Data-savvy - you find a way to get the data you need and whip it into an insightful story with no help. You know how to use this data to make decisions without getting stuck in analysis paralysis.

・Technically proficient - you have collaborated with engineers in developing the technical architecture of the products you have built.

・Strategic - you can craft a coherent product vision, multi-year strategy and quarterly roadmap that your team and the business rallies behind.

・Business-minded - you are passionate about building businesses, not features. You not only own the user metrics but also own and optimize business performance metrics.

採用要件の必須項目としては下記のとおりです。

・7年以上のプロダクトマネジメント経験
・戦略を企画・実行し、卓越した成果を出したリーダーシップ経験
・データの活用方法を熟知した上で必要なデータを自身で獲得し、そのデータから真相や実態を把握出来る、データの精通者であること
・エンジニアと一緒にプロダクトのアーキテクチャを構築することが出来る技術の熟練者
・筋の通ったプロダクトビジョンを作成出来、複数年に渡る戦略、あなたのチームとビジネスを一致団結させるクォーターのロードマップを策定出来る戦略家であること
・機能ではなくビジネスを創ることに注力する。ユーザーだけでなくビジネスパフォーマンスも最適化することが出来るビジネス志向

加えて歓迎要件も記載されています。

Preferred Qualifications
・Focused on building businesses, not features. Entrepreneurial experience building and leading businesses, including ownership and optimization of business performance metrics
・Experience working on consumer-facing technology
・Experienced building & managing teams

採用要件の歓迎要件としては下記のとおりです。

・（1点目は必須項目の最後の項目とほとんど同義）
・toC向けのテック系プロダクトの経験
・組織を創りマネジメントした経験

7年以上のプロダクトマネジメントの実務経験、エンジニアと共にプロダクトを創り上げることが出来る技術寄りのバックグラウンドを持ち、データを活用しながらビジネスを拡大する事ができるビジネス志向も持っている事が求められています。

PdMは技術とビジネス全方位でパフォーマンスを発揮する事が求められる役割ですが、Uber EatsのPdMも例外なく幅広いスキルを求めらている事が見て取れる求人情報でした。

Uber EatsがtoCプロダクトのためtoCプロダクトの経験、かつPdMとして様々なファンクションとチームアップして実務を実行するためチームマネジメントの経験があれば尚よしと評価されるようです。

まとめ

今回はUberのPdMの募集要項を調べてみました。現在募集されている求人はアメリカ国内とインドのみでした。ご紹介したのはそのうちの1つの求人ですが、どの役割においてもプロダクトマネジメントの実務経験は求められています。全世界的な感染症の拡大で目下とてつもないスピードで拡大しているフードデリバリー市場ですが、この成長市場で強固なポジションを確立しているUber Eatsでキャリアを形成したいと考える方も少なくはないかと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
いいな！と思って頂ければ スキ をポチッとお願いします！

前回のAirbnbを調査したnoteはこちら▼