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湘南から日本の音楽業界の次世代をレペゼンする存在になった幼馴染の話


はじめに


日本テレビ15年目以下の若手クリエイターが新規バラエティ番組制作を打ち出す「クリエイタードラゴン」。その企画の1つとして放送されたのが、King&Princeの髙橋海人くん、ダンサー・振付師のKAITAくん、Miyuさん、そしてBE:FIRSTのSOTAが地元・湘南で同窓会をするという番組『あの頃からわたしたちは』だった。ここでは主に海人くんとSOTAの関係性や、表現者としての彼らの人生について、番組を通じて感じたことを綴ってみたい。


元々幼馴染である2人の共演をファンはもちろん本人達もずっと心の底から願っていて、お互いに雑誌やWeb媒体のインタビューでお互いのことを話していたり、海人くんがBE:FIRSTのアリーナツアーにフラワースタンドを寄せたり実際に観に来てくれていたりと届きそうで届かない距離にはいたのだけど、事務所のあれこれで大変な時期だったことやそもそもの大人の事情などもあって、きっとこの企画がなければ表立っての共演はもう少し先になっただろうなと思う。

BE:FIRSTツアーのフラワースタンド
1番左の石盤に海人くんのお名前


正直、放送が終わった今もSOTAと海人くんが同じ画面の中にいて2人で昔話に花を咲かせていた光景が夢のように思える。まずは改めて日本テレビ、そして立案者である岩﨑プロデューサーに感謝を伝えたい。

湘南が生んだ革命児と麒麟児


番組中では、2人のキッズダンサー時代や、海人くんがソウタのTHE FIRSTへの挑戦をリアルタイムで見守っていて「絶対受かれ、絶対受かれ」と応援していたというエピソード、BE:FIRSTのデビュー後にも局で会っていたけれど、軽く挨拶する程度でしっかりと話せていなかったというエピソードが明かされていた。


「キッズダンサーの幼い頃から(俺のチームと海人のチームが)2強だと思ってた」(SOTA)「ライバルであり、高め合うというか」(海人くん) と語るほど彼らがダンスで共に過ごしてきた時間は濃くて、だからこそお互いマイクを握る道を歩む今でも、根底には必ずダンスがあるのだと思う。
それは、2人がKAITAくんに暴露されたり自分で話したりしながら「今でも気を抜くとダンサーに戻る」と満更でもないように笑いあっていたことからもよく分かった。


私は海人くんについての知識はごく一般的なレベルだったので、「ichiban」に対するティアラの方の“海人くんが遂にダンスで本領を発揮する時が来た”というようなコメントを拝見した時も「海人くんはキンプリさんの中でもダンスが得意な方なんだな」と気になるくらいだったけれど、その後に踊っている動画を拝見したり経歴を調べたりする中でルーツが湘南にあることを知って納得した。実際、海人くんとソウタが幼馴染であることに驚いた人はとても多いと思う。

そういった前提知識を踏まえて今回の番組を見ている中で、海人くんはいちアイドルとしての域を超えてというよりは、元々のダンサーとしての基盤がバックグラウンドにあるからこそ、純粋に “音楽” や “ダンス” への感度がとても高い方なんだなと感じたし、ダンスの力を信じているからこそ「芸能界の壁をダンスの力で壊していけたら」と最後に宣言したのだろうと受け取った。少なくとも、彼はダンスが大好きなのだということを十分すぎるほど理解できる19分間だった。

また、ダンスの力で壁を壊す、ということについては少し後述するけれど、海人くんもなかなか声には出せないものの、きっとこれまでも色々な場面で葛藤してきたのだろうと思う。



その一方で、ソウタがザストに受かった時には「これはヤバい人が来るぞ、頑張らないとまずい」と思ったと語っていたり、「BE:FIRSTは自分達がやりたいこと、表現したいことをできてるなぁってみんなの顔を見て思う」とソウタの目を見て伝えてくれたり、Milli-Billiが出た時にKAITAくんに「これヤバい!!」と連絡していたり(KAITAくん談)、ビーファのライブに来てくれた時には縦ノリの会場の雰囲気を「いいなぁ、楽しそう」と思ってくれていたり(ご本人談)・・・・・・。それもその場の「すごい」「楽しそう」で終わるのではなく、時に現状を見つめて自らに対してのシビアな目を持ちながら、本当によくアンテナを張ってまわりを広く見ているのだということが伝わってきた。そして、そう感じたことをこうして本人に直接言葉で伝えられるのも海人くんの素敵なところだと思う。上のような言葉の数々が聞けたのは、BE:FIRSTのファンとしてもとても嬉しかった。

海人くんの口から語られる言葉はすごく真っ直ぐで、あたたかくて、嘘がなくて、何だか本当に、馬鹿みたいに純粋でどこまでも優しくて嘘がつけないソウタによく似ていた。幼馴染ってこういうことなんだなと微笑ましかった。

ちなみに、「118」という楽曲の中でBMSGの仲間がソウタのことを「麒麟児」=才能が優れている者とシャウトしているのだが、これにならうとするならば海人くんはダンサー出身からアイドルの道を歩み、King&Princeとして変革をもたらすようなことを成し遂げてきたという意味でも「革命児」という表現がしっくりくるだろうか。

きっと生まれ育った湘南という土地の自然が、彼らの人間性にも大きく関わっているんだろうなと思う。行ったことがない方にはぜひ一度は行ってみて欲しい。陽に照らされて輝く湘南の海は、嫌なことも忘れてしまうくらい美しいのだ。

2022.02.11📍茅ヶ崎


ダンス&ボーカルの転換期「ichiban」


そもそも、きっかけはBE:FIRST公式TikTokアカウントにSOTA、MANATO、RYUHEI(通称やんちゃトリオ)が踊った「ichiban」の動画が投稿されたことだった。


はじめは「キンプリの曲が今流行っているんだな」という印象だったけれど、これを受けてKing&Princeの「ichiban」をしっかりと調べた時、衝撃的だったのは、振付師がRIEHATAさん、さらには楽曲提供がKREVAさんだという点。もちろん、楽曲の中でうたわれるラップも含め、全てKREVAさんの作詞によるものだ。


世界的ダンサー・振付師であるQUEEN OF SWAGことRIEHATAさんの高難度なダンスに「本気度」を感じたのは言わずもがな、HIPHOPの新たな道を切り拓く天才ラッパーKREVAさんとのコラボというのは、アイドルやダンス&ボーカルグループを見てもなかなか見られない例だった。ファンの間では有名な話だけれど、KREVAさんはSKY-HIがずっと昔から深い尊敬の念を抱いている人なので、そういった意味でも他にはないKREVAさんの「すごさ」はよく分かる。彼はラップを生業にするだけでなくさまざまなアーティストとのコラボを通じて「いい音楽を生み出す」ということに非常に長けている方だ。

この2人とともに手がける和テイスト×HIPHOPの作品が包含するのは、間違いなく"日本から世界へ"を体現するHIPHOPソウル。King&Princeというグループはこういった音楽もできてしまうのか、と火花が走るような驚きを受けたと同時に、音楽好きとしてはこういった音楽がアイドルやアーティストといった肩書き関係なく発信される嬉しさも感じた。そして、これほどの作品を昇華できるキンプリさんのすごさも身に染みて感じた。

これは完全に想像なので見当違いなことを言ってしまっていたら本当に申し訳ないのだけど、海人くんは元々HIPHOPをルーツに置くダンサー出身だからこそ、もしかしたら彼の中にあるダンサーの血とアイドルとして世間から求められる理想像だったり、追い求めるエンタメや音楽の理想と現実が乖離してしまうこともあるのかもしれない。
だけど、ichibanを通じて海人くんのダンスに強く光が当たったのはティアラの皆さんにとっても喜ばしいことだったのではないかと思うし、ダンスをはじめとするHIPHOPカルチャーに精通する海人くん自身にとってもプラスの出来事だったのではないかと勝手ながら推察している。


そういった出来事や今回の番組で感じたことも踏まえ、これからもこういう風に海人くんのダンサーとしての一面にもっと光が当たったらどんなに素敵だろうと思うし、髙橋海人さんという人がどんな人物なのか、先入観だけでものを見る多くの人にもっと知って貰えたらいいのになとも感じる。それくらい、海人くんの幼馴染であるソウタのファンとして、そして同じようにダンスを愛する者として、彼の表情や声色、発される言葉から受け取るものはすごく多かった。

「幼馴染」の存在が与えたもの


少し話は変わるが、BE:FIRSTのメンバー7人が自分の辿ってきた過去をもとに作詞をした「Grateful Pain」という非常にファン泣かせな楽曲の中に、こんな歌詞がある。

新たな夢を追い求めたって
今の自分が一番だって・・・
思う自分の背中につく汚れ
呑気なプレッシャー
過去の自分に増えたBuddy
正気な正解
俺はいないマイク持つ幼馴染
そんな不安すらも背負う
価値をくれた君に魅せたいんだ
今の僕だからこそ 魅せれる夢を

BE:FIRST「Grateful Pain」



BE:FIRSTはほとんどのメンバーが幼少期もしくは中高時代からボーカルトレーニングを行い、同じようにアーティストを目指す練習生の仲間とともに数々のステージに立ち、マイクを握るという経験を積んできた。

その一方で、ダンス一筋の人生を送ってきたソウタには「ダンスを踊る幼馴染」は数多くいたものの、「マイク持つ幼馴染」はいなかった。表でこそ不安がる素振りをあまり見せないけれど、20歳でTHE FIRSTに挑戦したことを機に初めてマイクを握り、歌やラップを始めた彼が抱えていた〈ボーカルの側面で抱えている焦りや葛藤、悩みを話せる幼馴染という存在がいない〉という不安はファンの想像を超えるものだったのだろうと、私は歌詞を通じて解釈している。

もちろん彼らの傍にはプロデューサーであるSKY-HIがいて、ボーカル面に対しても丁寧にサポートやディレクションをしているし、ボーカルを得意とする経験豊富なメンバーに相談をすることもできる。だけど、きっと幼馴染という存在は特別だ。それは、「ダンスを踊る幼馴染」たちとソウタがこれまで精神的な深い絆を築いてきて、アーティストとなった今も一緒に踊っていることからもよく分かる。幼馴染にしかできない話というのもあるはずだ。同じようにダンサーからアーティストの道へ進み、第一線で活躍する海人くんとの再会は、ソウタにとってもきっと心強く頼もしいものだろう。

「夢だった世界大会優勝を果たして次に何がしたいのか考えた時に、自分はダンスだけじゃなくて音楽が好きだと気づいた」「マイクを持ってみたい」ーーチームを世界1位に幾度も導き、ダンサー・振付師としてプロの世界で活躍できる実力を確かなものにしたソウタは、20歳のタイミングで後には引けない人生最大のステージに挑み、今ではBE:FIRSTというメンバーであり仲間であり友達であり家族のような人達に囲まれて幸せそうに歌っている。そして、今の彼だからこそ魅せられる夢を、デビューしてからの数年で沢山私達に魅せてくれている。

BE:FIRSTも2024年春には初のドーム公演が決まり、アーティストとしてもようやく次の大きなステージへ歩みを進められるまでに成長した。このタイミングでこういった再会ができたことは誰より本人達にとってものすごく大きな意味を成したのではないかと思う。

おわりに

音楽番組のダンスコラボ企画や、SKY-HI×日本テレビが手掛ける「D.U.N.K.」プロジェクトなど、日本でもやっと所属事務所やグループ関係なく交流ができる空気が生まれてきたが、それもまだまだ発展途上。これから先、「垣根なんていっていた頃が懐かしいね」と言えるくらいこういった交流が当たり前になって、みんなで音楽をもっと楽しんでいける世界になるように心から願っているし、また一緒に踊る2人の姿も是非見たい。


King&PrinceやBE:FIRSTはじめ、次世代を担っていくグループが所属関係なく高め合いながらますます活躍していくことが明るい未来をつくることに繋がればすごく素敵だし、新時代を切り拓く今の世代を見てアーティストを目指している子どもたちへとそのバトンがしっかり繋がれていったらいいなと思う。

それから、Miyuさんが言っていたように、ダンサーの地位みたいなところももっと確立していくといいなと、すごく共感するところだった。
日本には本当に魅力に溢れる実力あるダンサーさんが沢山いるから、活躍の場や認知度もさらに広がっていって欲しいというのはダンスファンとしての夢でもある。

みんなの未来に幸あれ!


今回はここまで。
ここまで長文を読んでくださった方には頭が上がりません。
あなたにとっての音楽ライフも、素晴らしいものでありますように!

※サムネイルクレジット:@anokoro_ntv

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