あかね噺-第117席感想-史上屈指のエモいエピローグ

「まいける噺」エピローグ

梅雨の盛りに負けないほど湿度が高い!ジャンプでこんなにエモーショナルな回ある?!と思ったほどの感情湿度激高の回でした。
この感動も連載最初から積み上げてきた様々なエピソードがあってこそ。

志ぐま師匠⇒まいける

志ぐま師匠の初の真打の弟子。人情噺の名手として知られた重鎮でありながら、自分の弟子が真打になるのこれが初めてなんですよね。人を見る目、育てる技量も器もある志ぐま師匠、特異な状況である阿良川一門でなければ、とっくに多くの真打を輩出していたことは間違いありません。この志ぐま師匠の万感の思いとそれをくすぐったがって照れるまいける!もうこの時点で100%ですね。

弟妹弟子⇒まいける

あかねのべそべそ顔もすごいですけど、亨二の兄さんタックルの勢いが凄い。こぐまのひざかっくん⇒ボスボス、やばいですね。ラブコメラノベだったらこれだけで一巻書けそうですね。

まいける⇒弟妹弟子

「応援なんてしてもしなくてもかわらないっしょ」からの「みんなの応援ちからになったよ」
これはまいけると志ぐま師匠しかしらないこと。このシーン、志ぐま師匠、腕組んで後方師匠面してます(師匠ですが)

全生師匠⇔まいける

全生師匠が票を入れてなくても、一剣、泰全、客席の3/5で真打合格にはなったんですよね。それだけにまいける兄さんも全生師匠が票を入れるとは思ってなかった様子。これは本当でしょうね。まいけるも空気を重くされたことについて、素直な感想を述べてます。わだかまりがあまりないような感じです。そして”遊び”はまだ終わってないと言う全生師匠、ツンデレヒロインもかくやです

魁生⇒まいける

一生師匠が珍しく褒めてたので拗ねる魁生。「悪くない」ってのはよほどの誉め言葉だったんですね。やっぱり。プロトコルムズカシイネ。一剣師匠と魁生くらいしか翻訳できないんではないでしょうか。

あかね⇒ひかる

一コマでも不機嫌をあらわにするひかる。これはやっぱり「あかねを負かす」という負けん気の現れなんでしょうが、一剣師匠の「うちの子と言い素直じゃない」という言葉と合わせると、取り方が少し難しいですね。
あかねをライバルと見て不機嫌になるなら、それはそれで素直ですが、ひかるはあかねのことをとっくに認めているので、そこは素直に称賛しても良くない?という一剣師匠の見立てなんでしょうか?

まいける⇒志ん太

最後!ここまで積み上げて熱い展開を見せて最後は、自分の素を出した「誰の所為だと思ってんだよ」で締め。
これ!なんでまいけるはこんなに重い思いを志ん太に持ってるんですかね?本当の自分と積み上げた自分とを分けて描くのってすごい難しいと思うんですよね。このエピソードでは、まいけるは本性と、積み上げてきた現在と、芸をそれぞれきちんと捉えていることを提示しているので、話に説得力があります。とにかくいい話でした!
これ映画で1本やってほしいほどだけど、あかね噺じゃなくてやっぱりまいける噺になっちゃうよなぁ…


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?