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トラペジウム映画と原作の違いメモ-ネタバレ

トラペジウムの映画を見て、原作が気になったので読んでみました!映画は一度しか見てない上に時間たったのでところどころおぼろげです。

全体としてサラッと読めました。現役のアイドルでここまで書けるというのはすごいですね。映画だと緊張感あるのですが手触りがふわっとした感じです。

東ゆう

記述として印象に残ったのは、メイクとかファッションとか整形の話になると解像度が途端に爆上がりするところ。この辺はさすがだしちょっと面白かった。
東ゆうの制服の緑のリボンがニラ呼ばわりされてて笑った。これでもうアニメ見ても「ニラのリボン」だと思ってしまう。
東ゆうの地毛は茶色いが憧れのアイドルに合わせて黒く染めてる…とされてますね。アニメではちょっと茶色よりに見えることが多いですね。

東ゆうが明確に思春期の少女として書かれているように見えます。自身が子供から大人の端境期にいることを意識するような描写が多くあります。子供のころの金魚を思い出したり、それが今はどうなってるか…とか、今の悩みを将来どうとらえているか…とか…時間の流れを意識した描写が多いです。

冒頭の文章カッコよくて好きです。

アイドル文化が日本に生まれてからもう随分と経つ。数年に一回、ブームが波を打ちに来るが、今は引いている時代のように感じた。
東ゆうにはどうでもいいことだった。

トラペジウム - 高山 一実

今は引いている時代のように「感じた」の主語は東ゆうなんでしょう。アイドルに絶大な憧れを持っているが、それがブームか否か?という外的要因は「どうでもいい」というのはいかにも東ゆうっぽいです。

テレビに出るようになってからの展開がビックリするほど淡白。逆に事務所所属の売り込みのほうがみっちり書かれてる。トリガーは自分で引いた感じ。契約解除後に3人に謝るのは自分が招集しているっぽい。
諦めないといったときにはもう履歴書送ってる(そういうやつだよね。映画でも描写はないけど、もう送ってたでしょうね)

華鳥蘭子

映画と原作で違いが少ないキャラ。

大河くるみ

東西南北を明確に、青龍-白虎-朱雀-玄武になぞらえてますね。

大河くるみ。本日の獲物、白虎ちゃんを早い段階で無事発見した。

トラペジウム - 高山 一実

くるみの気を引くために買った初心者用組み立てキットが6万円!高っ!それ絶対初心者用じゃないと思うけど、とにかくやる気はすごい。
文化祭のコドモオオトカゲのチラシはくるみが清水という男からもらったことになってる。ここはうまい改変。
くるみが絶叫するシーンは「自分が自分でないこと」への異議申し立てで表現されていて、キャラクターとしてわかりやすい。

「アイドルはデバッグできないからね」「自分という存在が知らない人の人生に関与するのが怖くて」

トラペジウム - 高山 一実

この箇所はくるみの考え方として、明示的なもので、原作と映画で同じだった。キャラとして立っていて素晴らしいですし、何かモデルがあるのかな?と感じるほど妙にリアルに感じます。

亀井美嘉

原作の方が湿度が高い。
大河くるみを会う前から知ってて、彼女に対するあこがれがあった。

シンジ

シンジのカメラはライカ。高いぞ~

全体を通して

全体的にサラッとしてて、ダイジェストっぽいというか、描写の濃淡にずいぶん幅があります。映画化に際しては、原作の良さを残しつつ、ずいぶん脚本を練ったなという印象です。読み込みも構成力もすごい。

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