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【小説、エッセイ】あ行〜わ行

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小説やエッセイをまとめました。
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好きって伝えてきましたか?

 目が覚めたら、可愛い寝息と甘い香り。隣にぷっくりした小さな手があって『あぁ、可愛いなあ。大好きだなぁ。』  前から読みたがっていた本を友人に貸してあげたんだけど。「おぉ!!これ読みたかったやつ!ありがとう!大好き!」って軽くハグされてさ、『あ、好きかも…』  カフェで仕事の合間に一休み。いつも大切な考え方を教えてくれる。押し付けがましくなく、自分の経験と価値観を分けてくれる。夢を語るあなたの真剣な表情と、たまに見せる微笑みに『…好きだな…』  西陽が強く当たる学校の昇

あなたのやさしさにふれて

優しさを受け取ってしまったら、 自分が自分でいられなくなってしまうかもしれない。 優しさを知ってしまったら、 今までの生き方を否定することになるかもしれない。 優しさにふれてしまったら、 誰かに優しくしなければいけないかもしれない。 きょうだいばっかりで、自分は可愛がられてないと思ったあの日。 テストも部活も、良い成績を修めなきゃいけないと必死だったあの日。 空気を読んで、良い子を演じてきたあの日。 自分の身を守るために、泣かないと決めたあの日。 他人を信用しない、

それでも職場に来る君へ

 雨の日も晴れの日も、嵐だろうと吹雪だろうと、病院という場所には24時間365日いつでも誰かが何かを求めている。  「おはようございます。」  最近ロッカールームでよく見かける事務職員の女性が、ニコっと笑いかけてきた。  パーマだろうか?パツンと切り揃えた前髪にフワフワの巻き毛を束ね、頬にはピンクのチークが入っている。スラリとしているがどこか儚げで、事務職員の制服よりも、ふんわりしたワンピースやドレスが似合いそうだなぁと思っていた。  そんな彼女が私を覚えていてくれたのか。

落ち葉に埋もれた日【短編小説】

積もっている落ち葉を見ると 「うひゃーーーー!!」って 走り出したくなる🍂 そんで、おりゃーって蹴散らかして、 葉っぱの雨降らせて、 えーい!とダイブして大の字に寝転がる🍁 落ち葉の甘酸っぱい匂い。 それから、寝転がったまま空を見上げて、 流れゆく雲の形が、 魚からゴジラに変わったりするのを見るんだ。 落ち葉に埋もれた手をうーんと伸ばすと、 指先がチョンと触れる。 火が灯ったような指先のもっと先、 辿って辿って、 優しい眼差しを見つけた。 甘酸っぱい匂いは何倍にも膨れ上