倒れないことの大切さ
フィールドで戦う誰もが、必ず一度や二度屈辱を味わわされるだろう。
打ちのめされたことがない選手など存在しない。
ただ一流の選手は、あらゆる努力を払い速やかに立ち上がろうとする。
並の選手は少しばかり立ち上がるのが遅い。
そして敗者は、いつまでもグラウンドに横たわったままである。
これはアイシールド21で紹介された、きっと誰の心も奮い立たせるであろう一節です。
筆者も倒れたとしても、素早く立ち上がりプレーを続けることが大切だと考えていました。
しかし、「倒れても立ち上がればいい」という思想の背景にあるのは生存者バイアスであるというのが真理の一つではないかと考えるようになりました。
上は有名な絵です。
帰還した爆撃機の損傷部分を赤い点で示しており、生存確率を上げるためにはどこの装甲を厚くすべきかという意思決定の材料にされたと言われています。
ここで赤い点が集中している箇所の装甲を厚くするというのは、間違った判断となります。帰還した飛行機の損傷部分は、命中しても安全に帰還できる箇所を示しているだけであり、他の箇所に命中したものは生還できていないということです。
倒れても立ち上がればいいというのもここに通じるものがあり、立ち上がることができた生存者が提唱しているという点を忘れてはいけません。倒れると本当に立ち上がれない可能性があり、立ち上がれなかった場合は「死人に口なし」としてその事例が省みられることすらなくなってしまうかもしれません。
先日筆者自身が倒れて(10分くらいですが)立ち上がれなかったのでした。たまたま立ち上がれた側だったのでこの事例を教訓として残します。
倒れても立ち上がる姿は英雄的とされ、筆者も若輩なのでそれがカッコイイと思っていましたが、同じように考えていた若者に何か知恵として伝わればと思います。
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