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奈良名所図会

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奈良の名所を美しい写真と文章で紹介・・・なんて、信じてはいけない・・・^^;
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2014年5月の記事一覧

実録鬼嫁日記 ~ 龍泉寺 ~

実録鬼嫁日記 ~ 龍泉寺 ~

奈良県中南部の山奥、天川村洞川。豊かな自然と温泉、さらには名水もあり、夏は避暑地、冬はスキーで観光客を集めています。

その中心にある寺院が龍泉寺。大峯山に登る出発点として、修験道の道場として有名です。

そんな龍泉寺には昔から鬼嫁が住むと言われています。世間では鬼嫁といわれる人が何人もいますが、そんな人たちとは比べ物にならないぐらいの「鬼嫁」です。

「あんたー!!またうちのこと悪く言うてたやろ

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山上のパラダイス  ~龍眼寺~

山上のパラダイス  ~龍眼寺~

大阪と奈良の府県境。生駒山上、阪奈道路と信貴生駒スカイラインの交わる辺りにあるお寺が龍眼寺。巨大な大師像( https://note.mu/beyan1405/n/n222924be7806 )があるお寺です。

このお寺、境内では色々な物語が繰り広げられています。ちょっと紹介してみましょう。ということで、昔々あるところに・・・

おじいさんと

おばあさんと

和尚さんと

一休さんと

一寸法

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高松塚古墳

高松塚古墳

奈良県明日香村にある古墳。被葬者は不明であるが天武天皇の皇子の誰かという説もある。極彩色の壁画が発掘されたことで有名である。

壁画に描かれているのは女子群像が有名だが、四方の壁にはそれぞれの方角を司る四神も描かれている。青竜・朱雀・白虎・玄武の四神である。

四神は高松塚古墳を象徴するものの一つとして親しまれており、花壇にも花の四神としてそれが再現されている。というわけで・・・

青竜!

朱雀

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南明寺

南明寺

奈良の中心部から北へかなり外れた場所にある柳生の里。柳生十兵衛ら柳生一族の里として有名だが、それは江戸時代以降のこと。それまでは何の変哲もない山の中の村であった。

さてそんな村の中にあるお寺が南明寺(なんみょうじ)。何の変哲もないお寺だが、古来より隠された役割が一つあった。それは・・・猫段( https://note.mu/beyan1405/n/nd5467ff04e96 )で転んで猫になって

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猫段

猫段



東大寺大仏殿から奈良太郎( https://note.mu/beyan1405/n/n8ed21e2cac2a )へ向かう途中にある階段を俗に猫段という。ここで転ぶと猫になってしまうという言い伝えがある。

そこへやってきた一匹の鹿。まだ小さそうな鹿である。ちゃんと登れるかな(^^)

もーちょっとで登りきれるよ(^^)

あっ、でも観光客が・・・、あーーーーっ!!!!

つづく...

鷺原道

鷺原道

春日大社から萬葉植物園方面に歩いていると向こうから歩いてきた老人が、持っていた杖をこちらに向け、話しかけてきました。

「そこの道を入っていくと藤が満開の場所がある。夜になったらカップルが消えて行くんやで・・・ひひひ」

真昼間から40歳過ぎの夫婦に向かって何を言ってるのかこの老人は、亀仙人かよと思いつつ、言われた通りに進んでみました。

その道は鷺原道。進んだ先に広がっていたのは・・・

ま、微

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天平人の叫び

天平人の叫び

奈良、東大寺の中でも創建当時のものが残っている数少ない建物が転害門。ちなみに「てがいもん」と読みます。この門の外側から見て向かって右側の柱に人の顔のような形を見ることが出来ます。これは俗に「天平人の叫び」と呼ばれております(転害門観光案内所のボランティアのおじいさんの話)。

ある男。突然尿意をもよおし、あろうことか出来上がったばかりの転害門の柱にむかって用を足してしまったそうです。見つかったその

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奈良太郎

奈良太郎

おばあさんと二人ぐらいで貧しいが心優しく働きもんの少年、太郎。ある時、おばあさんが病気になってしまいます。薬も買えない貧しさ、どうしたらいいか分からず庄屋さんに相談に行きます。

太郎「おらどうしたらええだ?」
庄屋「鹿の肉を食わせればええだよ」
太郎「し、しか?!」

驚くのは当然、奈良の鹿は神の使い。鹿殺しは重罪です。しかしおばあさんの病気が治って欲しい一心で鹿を殺めてしまいます。

すぐに見

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