ウィスキーとうんちくと本と
特に深い意味はない。
ただ、好きなのだ。
ウィスキーをロックで飲みながら、ぼんやりと本を広げ、自分のペースで読むことが。
基本、お酒はなんでも飲む。
ビール、ワイン、日本酒、焼酎、マッコリ、カクテル類……。
(ちなみにカクテルはウォッカベースに好きなものが多いと、自分では分析している。)
ただ、本を読むときには、なぜかウィスキーがいい。
もともとウィスキーは飲まなかった。
そんな私がウィスキーに興味を持ったのは、ウィスキー・アンバサダーなる職種の人と知り合う機会を得たからだ。
そこで、地元にある有名なウィスキー・バーに連れて行ってもらう経験をし、ウィスキーの飲み比べをした。しかも、膨大なウィスキーうんちくを聞きながら。
基本、うんちく話は、好きだ。
だって「うんちく」ほど、その方のこだわり、個性が光る分野はないように感じるから。かくいう私自身、コーチングについて語り始めたら、まあ、終わらない。コーチ仲間と一度、気がついたら6、7時間コーチングについて二人で語り合っていた、なんて経験もある。
話がそれた。
ただ、そう。
私がウィスキーに興味を持ったのは、そういう経緯がある。
それ以来、バーでカウンターに座って飲むときには、なぜかウィスキーを頼むことが多くなった。それで大抵、そこのバーテンダーさんにウィスキーのうんちくを聞くのだ。
一人でふらり、とバーに行った時などは、よくそうする。
ウィスキーは、どちらかというと時間をかけてゆっくりといっぱいを飲むのが好きだからなのかもしれない。うんちくは、ウィスキー同様、時間をかけてその方が蒸留してきたものが詰まっている。
本を読む、というのは、うんちくを聞くのと似ているような気もする。
著者がいろいろな想いを込めて、文を書き上げた。
それが、一冊の本になる。
その著者の想いがこもった言葉たちをただただ、じっくりと香りを楽しみながらウィスキーと一緒に時間をかけて味わう。
これって結構、ぜいたくな時間のように感じるのである。