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短歌連作5首『人新世の示準化石』(第4回名桜文学賞 最優秀作品)

「いつかまた、転生先の世界でも弑されたいわ。」アーニャは嗤う
 
月面刑務所の看守も囚人も欠けた地球をじっと見つめる
 
人新世の示準化石となるかもね僕の精子を拭いたティッシュは
 
死と生のスコアブックを締めくくるヒト絶滅のサヨナラエラー
 
カタチナキモノサエ滅ブ忘却ノ河ノ流レニ抗え。独りでも。

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