漁船の灯りがともる瞬間: 別海町の鮭漁
別海漁港に、まだ夜の静けさが残る早朝4時。空は暗く、冷たい風が肌に当たります。漁師さんたちはいつものように準備を進め、漁船の灯りが一つ、また一つと点いていきます。港全体が少しずつ目覚めていくような、静かなスタートです。
漁船が出航し、沿岸から海へと伸びた定置網に到着。船を停泊させ、漁師さんたちは慣れた手つきで網を人力で引き始めます。それぞれが役割をしっかりこなし、動きはスムーズ。長年の経験が感じられる、無駄のない作業です。
網には大量の鮭がかかっており、ウィンチで引き上げられると、鮭たちが一斉に船倉に運び込まれます。銀色に輝く鮭が水しぶきを上げながら跳ね回り、その活気が船上を満たします。船倉に入った鮭たちは、命の輝きを見せながら、朝の海と美しいコントラストを描きます。
作業が終わり、帰りの船ではリラックスして談笑。いつの間にか日が上り、早朝の静かな海の中、ひとときの休息が流れます。
港に戻ると、再び鮭の選別が始まり、テキパキと鮭を仕分ける作業が続きます。わずか数時間の漁ですが、そこには多くのドラマが詰まっています。
暗い中で始まった漁が、鮭たちの輝きと共に動き出す。別海町の自然、漁師さんたちの技術と培われた歴史が織りなすこのひとときは、まさに生きた文化財とも言えるドラマチックな朝の風景に思えました。
別海町地域おこし協力隊 文化財活用担当 大谷
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