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ロサンゼルスプチ育児体験 Vol.2

前回のブログの最後で書かせていただいた今回のテーマ、妹の子育てやその周辺での介護などのケアを切り口に、そこにかかわる女性たちについて書いていきます。

【誰かのケアにかかわる女性たち】

私より一足先にアメリカ入りして、タイミングよく妹の出産にも立合った母。
病院にも寝泊まりして結構疲れ気味の母でしたが、妹が病院から退院する時間までの間を使って、ちょこっとお出かけ。
新聞記者である妹が、取材したアメリカの介護労働に従事する移民の女性たちを写した展示を見に行ってきました!

タイの大学院で途上国の女性が先進国の女性のケア労働を担っている、というのを
学んだのですが、実際にその女性たちひとりひとりの顔や発するメッセージを間近で見ると、ぐっとその女性たちの思いに引き寄せられました。アメリカで多くのケア労働従事者はアジアや中央アメリカからの移民の女性で、その女性たちが担う労働は、長時間かつ重労働で低賃金。賃金未払いがあったり、契約外のことを無償で担わされていたり、中には依頼者から暴力の被害を受けたりという、本当にひどい労働環境には、胸が痛みました。同時に、そのような中でも、自分たちの存在への尊厳や、その仕事への誇りを持ち、おかしいことに、繋がり持ち、声をあげていく、その力強さに胸を打たれました。

画像1日本においても、介護や保育に従事する方々が置かれた状況は厳しいものがあり、誰かのケアをするという労働への価値がもっとあがっていかないと、と強く思います。

なんと、この展示にも登場している、ひとりの女性が妹の赤ちゃんに会いにきてくれました。彼女は、もう10数年近く息子さんに会えてないというから、それはそれは妹の赤ちゃんを愛おしそうに見つめ、「靴下を履かせた方がいいよ」、と子育てのアドバイスも。

今彼女は、自分が経験した過酷な労働環境を他の人には味わってほしくないと思い、今もしそういう環境にいる人がいるなら、そのおかしさに声をあげてもらえるよう、呼びかけるサイトを作成する思いを語ってくれました。彼女の笑顔とその声からすごいパワーが伝わってきて、思わずウルッ この活動が地域を越えて広がっていくことを応援していきたいなと!

【産む、産まないをめぐって】

妹とは、子どもをめぐって働く女性が置かれた状況などをいろいろ話しました。
妹自身、初の出産はとてつもない痛みだったと。妊娠中も日本ではダメなことが多すぎて、周りがいろいろ言ってくるのに対し、アメリカでは妊娠している女性がどう快適に過ごせるかが大事であったり…
多くの女性が経験している、産むにかかわる不安や痛みを共有できずひとりで抱えていたり、産んだ後も、生み育てながらどう働くかを必死に考えていて、これは個人や各組織で解決できることじゃないよね、なんて話も。

そもそも、子どもがほしいと思うのは、「エゴ」なのか、とか。
産む、産まない、産めないかもしれない可能性に対して、男性のようにきっぱり整理がつくものじゃないと本当に思います。

結局産む、産まない、産めないに関わることは、自分や誰かの心と体をいたわることで、生まれた命には産んだ人以外も積極的にかかわる必要があり、そんな世の中が広がっていけばよいなと、今回のプチ育児体験をとおして思いました。

そして、これは、特に置かれた状況で分断されがちな、さまざまな女性たちの間にあるギャップ を埋めることにもつながるのかなて✨

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