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メキシコ&キューバにsalud!🇲🇽🇨🇺DAY10・11


〜過去と今の異世界に包まれタコスになった〜

5/5-6

無限移動編に突入。自転の関係で、ここからキュイーンと日にちを進める。
香港まで15時間。ひたすら寝る。序盤7hくらい一気に寝たせいで消灯している中、目がぱっちりなってしまう。暇なので席に搭載されている映画を物色。2人に教えてもらったメキシコが舞台というリメンバー・ミーを観る。じいちゃんが最近死んでしまったので、そのことと照らし合わせてぼろなき。涙を流していたら男搭乗員がコーヒーとおやつ(2回目)を無言でくれて笑った。優しい。映画モチベが上がりそのままファインディングドリーもみる。ドリー忘れん坊すぎ。
機内食は2回出た。一食はカレーなど。

夜飯1

うますぎ。もう一食はトマトと卵焼き。

夜飯2

うますぎ。キャッシーパシフィックは機内食うまいから最高。行きと同様東京を通り過ぎ、5時間分西へ。
他の時間は爆睡して、香港着。観た映画の報告すると村野にガキの映画ばっか観てんじゃんとツッコまれる。もうラテン人はおらず、平たい顔族に変わっている。搭乗口は一番端っこだったので大急ぎ。着いたら意外と時間があったので、顔洗ったり歯磨いたり。もちろん列に並ぶなんて愚の所行はせず最後尾くらいで搭乗。

成田行き。席は隣同士。ふと足をみるとサンダルで約10日間蹂躙したから、踵が黒くなっているのと、なぜか親指の横が靴擦れしている。

ヒトヒトの実モデルインド象

踵インド人、親指ゾウさん。村野の足も見るとおんなじ黒さで大笑い。きたねっとこもちゃんに言われて嬉しい。記念に写真撮っといた。

朝飯はソーセージと卵焼き

成田着。村野、パスポート落とすも後ろの人が拾ってくれる。おとぼけさんすぎ。トイレにペーパーのストックが4ロールあることでハッとする。俺は日本に着いたんだと。キャリーに検査犬が近寄る前に足早に入国し、サボちゃん生還。幾つもの障壁を越えたこいつはほぼトムクルーズ。帰国後最初の日本食は坦々麺が選ばれる。

第一日本食

古森はバス、俺と村野は別の電車なので、別れる。

じゃあ、また、と。





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<エピローグ>

一年越しのミドルトリップ。
11日もあれば1カ国じゃ当たり前に気が済むわけないので3カ国のバッジを手にし、殿堂入りにまた一歩近づいてしまった。



『メキシコ』

いや、メキヒコか。
ここまで文明に想いを馳せたのは初だった。それは今の俺の頭では理解し難い文化を持っていたというエピソードとそこに確かにあった跡からだろう。
心臓を捧げよ(生贄)だったり、球戯の勝者のチームリーダーが首斬られる文化。そして、そのエピソードを裏付けるように文字や絵、遺跡が語りかけてくる。ミイラにしろ、彫像にしろ、壁画から。
ただ、真実は当時生きた者しか分からないし、その人たちの暮らしを今は見ること体感することは当たり前にできない。なにより、その異世界はあまりに昔すぎる。
故に、俺は想いを馳せることしかできないけど、寂しいという感情とは違う何かムネドキするような新たな感覚に陥った。
それは、ただ宗教的に建築物を建てただけではなく、そこに根付いていた文化や暮らしていた事実が頭の中で広がったからだろうと思っている。

食事はタコタコタコス。タコスに塗れて、タコス色に染まっていた俺ら。意思を持たない俺らにタコスでいっか、と逃げ道を作ってくれる優しい奴だった。



『キューバ』

滞在したのはハバナだけだけど、ここまで異世界な国は初めてだった。

First,大量旧車。
行く前から走っていることは分かっていたけどこんなに沢山の旧車が普通に走っているとは思っていなかった。キューバに上陸した深夜2時過ぎの車窓から旧車達をみた時の胸の高まりは忘れないだろう。

Second,めっちゃ支配されてきてた島。
スペインやアメリカからの支配、そしてアメリカからの規制、車を買える年収がないなどの背景がこの現状を作り出しているそう。加えて、島国ということも原因だろう。特異な発展を遂げてきたしまんちゅ同士何かシンパシーを感じてしまったが、圧倒的にベクトルが違ったよね。
バスも来ないし、店も開店時間に開かないし、ちゃんと社会主義だった。だけど、社会主義だからこそ人食に出会えた。プアーな俺らに寄り添ってくれた。だけど、入った時の店とは思えない空気感は忘れない。

Third,街がオワっちゃってる。
建築物も旧市街に置いてはぶっ壊れていたり、今にも崩れそうな建物が至る所にある。
しかも、街が汚い。ゴミ置き場は要所要所にあるけど、回収されていないから臭い。路面は動物の糞、おそらく生活排水の水たまり、誰かがした小便がある。道によってはバラナシよりも汚いところは沢山あった。キューバ人は全く気にしてないし、俺らも途中からどうでも良くなったけど確かな不衛生がそこにはあった。これも社会主義の弊害なのかなとか思ったり。だけど、新鮮だった。

Finally,人。
たったの1日半いただけだけど、朝働いて昼寝て夜は喋るというキューバの一日が分かった気がする。
朝は活気がある通りも昼になると本当に静かになる。公園に行けば横になって昼寝している人が沢山いる。そして、基本的に建物の前に椅子を出してお話ししている。勿論しつこい商い人やばい人はいるし、店員は愛想がないけど、のんびりとしていて人と話すことが好きな国民性は日本には無く良いな、と思ってしまった。
あと、壁に向かって立ちションするところもね。

こんな感じで異世界な国だったけど、その場で"過ごす"と言う旅行ができる国だった。アジア、ヨーロッパを中心に15か国くらい行ったことがあるけど、今までは基本予定した行きたい場所をひたすら周る旅行だった。だから、海外でこのムーブはかなり新鮮だった。というか、歩いていて俺ら過ごしてるじゃん、って気付かされた感じ。入国までは大変だったけど、それを有に超える面白さだった。
行けば社会主義の末路がわかるとマイナスに言われるこの国だけど、実際そんなこともないじゃん。心から行けてよかったと思うし、みんなを押し切って良かった。
おまけに、ハバナのこの時期は天気が良く今回の旅行中は全て快晴だった。しかも、何故かカンクンの日差しのジリジリする感じはない。海岸は風が心地よくいつまでもいれたし、今も俺の心はマレコン通りにある。





まとめると、メキシコでは過去の異世界、キューバは今の異世界を体感できた。

正直、どちらも観光地化されていると言えばされている方で、途中俺らこの旅行でこころ震えるかなと心配していたけど、ラテンのリズムと共にアップデートされていった。それもこれもどこへ行ってもラテンからは逃れられない旅程のおかげ。今も俺らの魂にはラテンが宿っている。

そして、振り返れば浮かびあがる気づきの古森の存在。初めて共にする海外旅行だったが、圧倒的な要人だった。こやつが気づかなければ大惨事になっていたことが何度あったか。ジャパニーズウォーリアーを仰せ使ってきた村野長谷川を支えられる真の戦士。俺らはお前のようなクルーを探していたのさ。

今回も雨なんて許すつもりはなかったから、晴らせ続ける豊穣殺しツアーをメキシコ全土に向けて宣言し、LINEのグループ名にもしていたけど、ちゃんと全日程快晴だった。
また、リゾート地や為替に振り回され貧民と富豪を行き来する俺らは、飛花落葉のそれだった。

また一つ旅が終わってしまった。
旅行は終わってしまうからこそ次行きたいという気持ちが湧いてくるもの。

チーム友達のリズムはteam Amigoのリズム。サルサを加えたスパイシーでラテンな日々は隠の俺らを包み込んでくれた。

やべっ、タコス食いたくなってきた。










<編集後記>
旅行を終えて約1ヶ月が経ち、旅行記録の作成は終わり、写真を整理していた。

そんな時、俺がみてきたのはキューバの一面に過ぎなかったことを知る。
俺が唯一みているYouTube、Bappa Shotaのチャンネルをみてだ。ちょうど帰国したタイミングくらいでキューバ編の動画が上がっていたのは知っていたけど、自分が感じたことに影響がありそうだから日記を書き切るまではみないようにしていた。観てみて予想通り衝撃とショックを受けた。俺が異世界だと感じたキューバは観光地としての良い部分であり、ただの一面でしか無かったのだ。そこで暮らす人々の実情はいかに酷いものかを知ってしまった。

その背景には1%が富裕層、10%が中流層、他89%は貧困層というデータ。国からの援助も乏しく、身寄りがなければ一人で生を支えなければならないのだ。
これを知ると人民食堂のおばちゃんの愛想のなさや、キューバ人の目がきついように感じていたのは、この国に絶望していたのかなとか思ったりする。マネーチェンジなど営業する人は多いことは感じていたけど、その背景には生きるために必死にならなければいけない状況があったのだ。

一つの動画では売春婦とその彼氏の取材をしている。行為は一回16000円程度だそう。国民の月収は1000円程度だと考えるとかなり稼げているけど、今すぐにでも辞めたい、卒業したら2度とやらないし、毎晩後悔していると話す姿に胸が締め付けられる。
ただ、生きるためにはお金が必要で、女性の職は限られているため仕方ないそう。彼女は21才。それを受け入れて理解している彼氏。俺の生きる世界とは全く異なる現実が同じ時間に存在していることにに殴られた。

ただ楽しんでいる観光客の1人の俺と同じ世界にここまで厳しい生活があったとは。何も観光を楽しむことが悪いことではないけれど、知らずに過ごしていたことにショックを受けている。きっと旅行客は同じことしか感じられないと思う。住むのと訪れるのは全く別物だから、しょうがない。

また、自分の生まれた国から出たい、出ないといけないという状況はどんななんだろう。キューバは崩壊していると、現地の方は言っていたがこれが真実なんだろう。

学生の時に、誰かが笑う裏側では悲しみが潜んでいる、その人か誰かが。と悟ったことがあったけど、まさにそれを再認識することになった。俺だってそう。キューバ国民から見れば幸せそうな金持ちにうつるかもだけど、日々仕事に追われストレスに押されている。世界にはどこでも二面性や裏側があることを痛感した。

多くの国を旅するshotaも良い意味でも悪い意味でも最も衝撃的な国の一つと言っているくらい。

まずは知ること、そして理解すること。そして、それを自分に活かし、行動していくこと。綺麗事かもしれないけど、そういうことが大切なんだと思う。少なくとも旅行好きの端くれとして世界をみることで広い視野をもって、自分を豊かにしていきたい。

これを俺の編集後記とする。

gracias

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はせ
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